[コラム]K-POPタテ・ヨコ・ナナメ斬り

K-Popアイドルいま注目のラップ人材、15曲! ソテジワアイドゥルからMCNDまで、韓国ラップ重要まとめ

2020/05/03 19:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

韓国Hiphopアイドルの走りはYGエンタから

 韓国での話に移りましょう。89年に発売された홍서범(ホン・ソボム)の김삿갓(キムサッカッ 金笠)が韓国で初めてのラップ曲と言われています。

 しかし当時韓国にはHiphopという概念自体がなかったため、発売してすぐに放送禁止曲となります。理由は「音程不安」。その後、90年代に入りDEUXやソテジワアイドゥル、ジヌションなどのアーティストを中心にHiphopの文化も含めたラップが浸透していきます。ソテジワアイドゥルのメンバー、ヤン・ヒョンソク(通称:ヤンサ)は言わずもがなYG Entertainmentの元社長です。

■서태지와 아이들(ソテジワアイドゥル) – 난 알아요(ナン アラヨ 私は知ってます)

 94年にデビューしたDJ DOC、98年にデビューしたYG Entertainment所属の1TYMなどがHiphopアイドルの走りと呼べるでしょう。
■DJ DOC – 머피의 법칙(マーフィーの法則) 1995

■1TYM – Hot 뜨거(Hot 熱い) 2003

 現在、K-Popグループには必ずラップ担当という立ち位置がありますが、直接的な理由はわかりません。アイドルの走りでもあるソテジワアイドゥルなどがHiphop路線の楽曲をやっていたことが影響しているのでしょうか。


 90年代から00年代前半にかけての、韓国では第一世代のアイドルと位置付けられる人たちの中に、すでにラップ担当というものがありましたが、ボーカルができないダンス担当メンバーが仕方なくやるパート、という位置付けでした。ただ当時はラップに詳しい聞き手も少なく、スキルなどはそこまで重要視されませんでした。

 そんなYG Entertainmentでしたが、恐らく思惑外だと思うのですがBIGBANGやWinnerなどラップのうまいグループのデビューがあり、他事務所からもBlock Bなど、第一世代のような取ってつけたラップ担当ではなくスキルのある人間がきちんとラップを担当するケースも増えていきます。

K-Popアイドル、注目のラップ人材

 ということでここまで道のりが長かったわけですが、私好みなラップをする人を挙げていきます
■Block B (Zico、パッキョン)

■BTOB (イルン、ミニョク)

■AOA (ジミン)


■Monsta X (ジュホン)

■iKON (B.I、BOBBY)

■NCT127 (テヨン、マーク)

■VICTON (ハンセ)

■THE BOYZ (ソヌ)、(G)I-DLE (ソヨン)

■Stray Kids (バンチャン、チャンビン、ハン)

■D-Crunch (O.V、Dylan、チャニョン)

■ATEEZ (ホンジュン)

■TREI (チャンヒョン)

■WE IN THE ZONE (イスン)

■DKB (イチャン)

■MCND (Castle J、BIC、ウィン)

<落選したけど……紹介したい1曲>
■청하 (CHUNG HA) – Stay Tonight

 チョンハの新曲、Stay Tonightです。サウンドはディープハウス・ベースラインハウス、ダンスはヴォーギング・ワッキングなどが取り入れられ、スタイリングは南アジア意識などさまざまな要素が入り組んでいます。そして一人だからこそできるこの布陣……。最早チョンハ節を確立したと言っても過言ではないでしょう。

<近況>
普段は家と会社を行き来する生活しか送っていませんが、5月8日(金)19時~からTwitchにて、今度はJYP特集のDJをします。前回のSM特集では同時最高視聴数4600人だったようで、反響にびっくりしています。これから準備がんばりますのでお楽しみに!

e_e_li_c_a
1987年生まれ。18歳からDJを始めヒップホップ、ソウル、 ファンク、ジャズ、中東音楽、 タイポップスなどさまざまなジャンルを経て現在K-POPをかけるクラブイベント「Todak Todak」を主催。楽曲的な面白さとアイドルとしての魅力の双方からK-POPを紹介して人気を集める。

Twitter @e_e_li_c_a TodakTodak 
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最終更新:2020/05/03 19:00
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