かつてコウモリの首を食いちぎったオジー・オズボーン、コウモリがプリントされた「フ●ックコロナ」ロンTを販売
歌手オジー・オズボーン(71)が、ステージに投げ込まれた生きたコウモリの首を食いちぎり、世間をあぜんとさせた事件から今年で38年。
「コウモリが媒介するウイルスの抗体を持っている!」「だから、新型コロナウイルス感染症にも罹患しない」といった都市伝説がささやかれているオジーが4月22日、自身の公式ウェブサイトでロングTシャツ「Bat Coronavirus Tee」(マスク付き)の予約販売を72時間限定で開始した。
黒地に、ネオグリーンで「OZZY」「FUCK CORONAVIRUS」、そしてコウモリのイラストがプリントされたこの「Bat Coronavirus Tee」。価格は40ドル(約4,300円:送料別)、発送は5月中旬で、マスクは医療用の代用にはならないとの注意書きがあるが、ファンは「コロナを撃退できそう!」と大喜びしている。絶賛発売中の「頭が取り外せるコウモリのぬいぐるみ」を超えるお宝商品だと大興奮。すでに販売は終了してしまったが、ネット上では「普通にかっこいい」「コウモリを使えるのはオジーの特権だな!」と好評を得た。
オズボーン家の常識離れした日常生活を追うリアリティ番組『オズボーンズ』のおかげで、「口は悪いが家族思いのパパ」というソフトなイメージが定着したオジーだが、ヘヴィメタルの開祖とあがめられているカリスマ的バンド「ブラック・サバス」のボーカルであり、「プリンス・オブ・ダークネス」という異名を持つ男。バンドは恐怖心をあおるような世界観とステージでカルト的な人気を集めた。
オジーはソロとして活動し始めてからも、投石機を使ってステージから観客席に向かって豚や牛の内臓などを投げつけるパフォーマンスを行い、ファンを喜ばせるように。1981年には、泥酔状態だったオジーが「平和のシンボル」として飛ばすはずの鳩の首を食いちぎってしまい、これを機にファンもエスカレート。ステージ上のオジー目がけて、ウシガエル、ヘビ、ネズミの死骸などを投げ込むようになった。
オジーの妻でマネジャーのシャロンは自叙伝で、「ブラジルのリオでは生きたニワトリが投げ込まれた。日本のファンは礼儀正しいから、アルミホイルに包んだ“お持ち帰り用のチキン”を投げてくれて。ライブ終了後にみんなでおいしく食べた」そうだが、82年にアメリカ・アイオワ州で行ったライブでは生きたコウモリが投げ込まれ、オジーは反射的に口に入れ、またしても首を食いちぎってしまったのだ。
今回の新型コロナウイルスもそうだが、コウモリは狂犬病やハンタウイルス感染症などさまざまな感染症の感染源となる可能性がある。生のコウモリの首を食いちぎるという行為などもってのほかであり、オジーはライブ終了後に救急病院に駆け込み、狂犬病ワクチン注射を打った。さらに念のため、その後30日間、狂犬病ワクチンを打ち続けたオジーは、幸いにも発症せずに済んだのだ。
コウモリ事件のような奇想天外な言動で知られるオジーだが、40年もの間、酒を浴びるように飲み、コカイン、ヘロインだけでなく、麻薬性鎮痛薬や筋弛緩薬などの強力な薬物も日常的に大量に乱用していた。2010年には、科学者が「大量の薬物を摂取し続けてきたのに生存しているのは、何かしら科学的な理由があるはず」とオジーの血液を採取し、遺伝子コードを解析する研究を始めたと報じられ、「確かに、とっくに死んでてもおかしくない」「科学者をも驚愕させた強靭な体を持つオジー」と大きな話題に。
本人も、10年に発売した自叙伝で、「オレは何十年も酒と薬物にどっぷりと浸かり、乗っていたバスに墜落してきた飛行機がぶつかったり、自殺行為とも言えるほど薬物を過剰摂取をしたり、STD(性感染症)にも罹ったり、四輪バイク事故で死にかけたこともある」「なんで生きてるんだ? ってみんなに聞かれる。オレにもわかんない」と不思議がっているほど。そんなオジーのことを、ファンは敬意を込めて「不死身の男」だと呼んでいる。
今年1月にはパーキンソン病を患っていることを公表したものの、その後、闘病を理由にキャンセルしたと報じられていた北米ツアーを「キャンセルではなく延期だ」と訂正。3月末には、娘のケリーが「父が受けた幹細胞治療の効果がてきめんで、本当にびっくりしてる」と明かしたことから、「オジーはやっぱり不死身だ!」とファンは大喜び。ご利益があありそうな「Bat Coronavirus Tee」をゲットして、新型コロナウイルス終息後にはオジーのライブに参戦すると、大いに意気込んでいる。