メルカリで15万円得しようと思っただけなのに……一瞬の判断がすべてを狂わせる、フリマアプリに潜む “魔物”
数日後、私の元へネックレスが送られてきました。ワクワクしながら開封すると……。……ん? YG……? ネックレスがピンクみを帯びていないか……? アベリさんの商品はたくさん持っている私。手持ちのイエローゴールドのロングネックレスやピアリング、リングとも比較したのですが、どう考えても色味がイエローよりも赤みがあるのです。ネックレスはきれいなんですが、どうもピンクゴールドみたい……。
また、商品説明文には「1.0カラット」とありましたが、ネックレスの刻印には「0.7」と刻印されていました。これは……これは……私、騙された?
しかし、ネックレスの写真は同じなので、たぶん出品者さんは勘違いをしたのだと思われます。どうしよう……。ここで思いっきり因縁をつければ返品も可能でしょう。しかし、これはこれで気に入ったんだよ私。ネックレスを首に付けてみると、とても可愛いんだもの……。私の脳内のせこい自分が、「ここで返品したら15万円損するのヨ!」と叫んでいます。うーん。返品、返品……。
結局、私は「15万円得した」という魔力に逆らえず、返品するのをやめました。しかし、それを決めた瞬間、次なる問題が私の前に立ちはだかりました。
心の中の私「お前が金種で悩まなければ、今ごろ10万円でブレスレットも買えたのだ!」
私「そ、そうだあああああ!!」
その瞬間、私はスペシウム光線を受けたかのように胸を押さえて倒れました。完璧主義のワタクシ、ピンクゴールドのネックレスを手に入れたら、次は絶対お揃いのブレスレットが欲しくなるのです。イエローゴールドだったら、仕方なくブレスレットは新品で買おうと思っていたけど、ピンクゴールドだったのかよ!! だったらあのとき、ブレスレットも購入していれば、20万円も得したのにいいいい!!!!
おえ、おえ、と吐きそうになりながら、フリマアプリを開き、次に私はブレスレットの購入者の特定に走りました。「そのブレスレット、15万円で売ってくれませんか……?」と姑息な取引を持ち掛けようと思ったのです。しかし、ブレスレットの買い手は、買い専(売り物は出していない)でした……。Oh、ジーザス。これじゃ、出品交渉もできねえよ……。
“半額以下で買えたブレスレットを新品で買わねばならない”……。その後、暗澹たる思いでアベリさんに連絡しました。
私「あのう、ブレスレットのお値段はおいくらですか?」
アベリさん「27万6,100円でご用意が可能です」
私「……(ぐほお!!!! だからあのとき買えばよかったのに、私のバカバカバカ!!)。おほほ、いただきますわ」
いやあ、フリマアプリには魔物が棲んどる。一瞬の判断がすべてを狂わすのよ……。ぶっちゃけ、もしフリマアプリでネックレスを買っていなかったら、ブレスレットも買っていなかったわけですからね。って、あれ? 今月もいつの間にか40万以上使っちゃったよ……。