コラム
知られざる女子刑務所ライフ88

コロナをめぐって刑務所に暴動が起こる!? 元女囚が考える、受刑者の不満問題

2020/04/05 16:00
中野瑠美改め瑠壬(作家)
名古屋刑務所(法務省ウェブサイトより)

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

日本から覚せい剤が消える!?

 4月1日、エイプリルフールでしたね。何かおもろいウソはありましたか? 瑠美的には、「日本から覚せい剤が消える件」にウケました。実はウソやなく、「覚せい剤取締法」が「覚醒剤取締法」になるだけでした。理由は「ややこしいから」。そのまんまです。

 編集者さんによると、昔は「醒」の字が「常用漢字」になかったから、やそうですが、よけいわかんないです。日本が戦争に負けた時に、漢字はなくしてアルファベットにしようとされていたそうです。

 ぜんぜんわからへんけど、これからは「覚せい剤」やなしに「覚醒剤」です。覚えておいてください。私も覚えましたが、もうパクられる(逮捕される)こともないので、必要ないと思いたいです。

ハンパない日本の刑務所の消毒ぶり

 さて本題。

 コロナ問題、大変なことになっていますね。特に大阪の北区のクラブは、集団感染が発表されました。お店には、けっこうな有名人もいてたといわれています。ここまででなくても、お休みするお店も多く、売り上げが相当落ちています。ゆうても私の地元は、まだのんびりしたもので、「コロナが怖いからムショに入りたいわ。あんな安全な場所はないから」とか言う友だちもいてます。たしかに、ムショにはそういう面はあります。私の頃も、消毒はめっちゃしてました。お風呂は一日置きですけどね。とにかく犯罪者が密集しているので、誰かがかかると大変です。

 そういえば去年の2月には名古屋刑務所で300人のインフルエンザ発症騒動がありましたが、これがコロナやったら相当アレですね。

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