休校延長、地方小学校教師が「全国一律で休校継続を」と悲鳴――東京都などGW明けまで延長、現場の声
新型コロナウイルスの感染拡大により、小中高校の休校をめぐる混乱が続いている。一時は文部科学省が春休み後の学校再開の方針を示したものの、東京都など都市部での感染拡大を受けて、各自治体の対応が変わってきているのだ。
東京都では、全国に先んじて4月からの再開予定を見直し、5月のゴールデンウィーク明けまで休校を延長する方向で調整を進めている。対象となるのは、都立高校や中高一貫校、特別支援学校の253校だが、小中学校もこれにならうと見られている。
また、萩生田光一文部科学相は3月31日に行った会見で、「新学期においても、一定地域での臨時休校を実施する可能性も視野に入れておく必要がある」として、各自治体の判断で、休校の延長が実施される可能性があることを示唆した。
しかし、新年度を迎え、まもなく新学期が始まろうというタイミングでも、休校延長か、再開させるのか、その方針が定まっていない自治体は多く、教育現場では混乱が続いているようだ。
「教育機関、特に小中学校において、4月は1年の中で最も大切な時期です。多くの学校では毎年クラス替えが行われ、担任教師は児童生徒のキャラクターを把握し、受け持つクラスをどう運営していくか方針を固めていきます。また、新任教師や、異動してきた教師ともコミュニケーションを取って、学校行事での役割分担を決めたりと、とにかく仕事が多いんです。再開のめどが立たないと、そのスケジュールも立てられません。また、 休校が長引くことで生活のサイクルが乱れて児童生徒のメンタルが 不安定になることが懸念されています」(都内の中学校教師)
メンタルが不安定になると、まず問題になるのが人間関係。スマホを持ち、コミュニケーションアプリ「LINE」で友達とやり取りしている児童生徒は多いが、トラブルも多発するのではないかと懸念されている。また、さまざまなネット犯罪の被害に遭うきっかけになるのではないかという見方もあるのだ。