フジ月9、丸1年「人気ドラマの続編」祭り! 昨年は「医療ドラマ連発」で成功も「楽観視できない」
フジテレビ系「月9」枠が、今年夏と秋の“2クール連続”で、上野樹里主演の『監察医 朝顔2』を放送するという。昨年7月期に放送した『監察医 朝顔』の第2シーズンだが、これで今年の月9作品は、全て “人気ドラマの続編”となった。
「かつての月9は“恋愛ドラマ”のイメージが強かったものの、2019年は、1月期に錦戸亮(当時・関ジャニ∞)が主演を務めた『トレース~科捜研の男~』、4月期に窪田正孝主演の『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』、そして7月期に『朝顔』と“医療ドラマ”を連発し、業界内でも驚かれていました」(芸能ライター)
月9の医療ドラマといえば、山下智久主演の『コード・ブルー ‐ドクターヘリ緊急救命‐』が代表格。第2シーズンが10年1月期に、第3シーズンが17年7月期に同枠で放送され、どちらの視聴率もオール2ケタ台を獲得していた。
「ここ何年も視聴率不振が叫ばれていたフジは、このことに目をつけ、19年の月9を“医療ドラマ祭り”にして再起を図ったとみられます。実際、『トレース』は全話平均視聴率10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、『ラジエーションハウス』は全話平均12.1%、『朝顔』は全話平均12.6%と、結果を残すことに成功。そんなフジは20年、今度は安パイの“続編祭り”を行うことにしたようです」(同)
今年は1月期に沢村一樹主演の『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(沢村主演の『絶対零度』としては2作目)を放送。4月期は織田裕二主演の『SUITS/スーツ2』、その後の7~10月期に『朝顔2』を放送する。
「例えば、テレビ朝日系『木曜ドラマ』枠も、近年は米倉涼子主演の『ドクターX~外科医・大門未知子~』シリーズや、天海祐希主演の『緊急取調室』シリーズの続編放送を定番化させており、今年4月からは、18年に元SMAP・木村拓哉が主演した『BG~身辺警護人~』の“第2章”を放送します。同枠はこうした“シリーズもの”で安定した視聴率をキープしているので、フジの月9も同じ路線を狙っているのかもしれません」(制作会社スタッフ)
ただし、フジ月9の“続編祭り”は楽観視できない様子。
「沢村主演の『絶対零度』は、前作(18年7月期放送)が全話平均10.6%と長らく1ケタ台に低迷していた月9の流れを変えたものの、今月16日に最終回を迎えた今作は全話平均9.9%と、惜しくも2ケタには届きませんでした。また、月9ではありませんが、フジは06年7月期に全話平均16.9%を叩き出した『結婚できない男』(主演・阿部寛)の続編として、『まだ結婚できない男』を昨年10月期に放送したものの、全話平均9.3%と、パッとしないまま終わっています」(テレビ局プロデューサー)
続編が“鬼門”となりつつあるフジだが、ここ1〜2年の月9の好調ぶりを損なわずにいられるか。まずは来月スタートの『SUITS/スーツ2』に、前作(18年10月期)の全話平均10.8%を超えてほしいところだが、続く『朝顔2』の2クール連続放送は、果たして吉と出るか凶と出るか……。