カルチャー
【インタビュー後編】

スマホ決済の不正利用、アカウント乗っ取り……情報セキュリティのプロが語る、個人情流出の“怖い話”

2020/03/21 11:00
サイゾーウーマン編集部

Weedezign/iStock  Getty Images Plus

――近頃は、新型コロナウイルス感染症の流行により、テレワークを導入している企業も増えてきました。飲食店や公共施設でパソコンを広げている人も多く見受けられますが、社外で仕事をする際に気をつけなければならないことは何でしょうか?

加賀谷 企業側がどういうポリシーのもとでネットワーク環境やパソコン環境を整えて仕事をさせているかが前提にありますが、インターネットの通信内容はどこで見られているかわかりませんから、VPN(バーチャルプライベートネットワーク)通信という、暗号化された安全な通信路を使用することが、セキュリティ対策の基本です。

 しかし、ネットワークやパソコン環境を整えること以前に気を付けなければならないのが、衆人環視の中で仕事をする際の“情報漏洩のリスク”です。フリーWi-Fiが使えるカフェや新幹線の車内などでも、パソコンを広げて仕事をしている人をよく見かけますが、「ショルダーハッキング(=覗き見)」のリスクを意識していない人があまりに多いと感じます。画面を第三者に見られてしまうことは、一番脆弱な状態です。特にMacBookの場合、スクリーンが大きく鮮明ですし、スマホのカメラの性能も上がってきていますから、画面を隠し撮りされたら、情報漏洩につながってしまう。そういう危機感を持った上で行動していただきたいですね。

――あらためて、インターネット上で情報流出の被害に遭わないために気をつけるべきポイントを教えてください。

加賀谷 インターネット接続ができる端末を使用する上でのセキュリティ対策として、私たちが提唱しているのが、以下の5カ条です(https://www.ipa.go.jp/security/measures/start.html)。

(1)端末やアプリは、常に最新の状態にアップデートしておくこと
(2)ウイルス対策をしっかり行うこと
(3)パスワードはできるだけ長く、複雑に。同じパスワードを使い回さないこと
(4)端末はもちろん、SNSやアプリは初期設定のままの状態で使用しないこと
(5)被害事例や最新の手口を知っておくこと

 なお、IPA公式サイトはもちろん、情報セキュリティ安心相談窓口公式Twitterでは、窓口に寄せられる相談をもとに、コンピュータウイルスや不正アクセス等の手口や対策に関する情報を発信しています。ぜひチェックしてみてください。

(解説=独立行政法人情報処理推進機構・セキュリティセンター企画部・加賀谷伸一郎氏/取材・文=サイゾーウーマン編集部)

加賀谷伸一郎 独立行政法人情報処理推進機構・セキュリティセンター企画部・エキスパート(サイバーセキュリティ担当)。情報セキュリティ対策の強化や優れたIT人材の育成に取り組んでいる。

■独立行政法人 情報処理推進機構公式サイト:https://www.ipa.go.jp/
■IPA情報セキュリティ安心相談窓口公式Twitter:@IPA_anshin

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最終更新:2020/03/21 11:00
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