蜷川実花Netflixドラマ『FOLLOWERS』が賛否両論! 映画評論家が「愚劣の極み」と痛烈に批判するワケ
昨年、映画『Diner ダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』と、監督作品が相次いで公開となった写真家の蜷川実花。そんな彼女が手がけたNetflix完全オリジナル新作ドラマ『FOLLOWERS』が、2月27日から配信スタートとなった。
話題を呼んだ『全裸監督』と同じく、Netflixが映画会社や民放局と組まず、独自に製作した本作。このNetflixオリジナルシリーズだが、「190カ国に配信」というマーケットを踏まえ、潤沢な製作予算が提供されることから、いま日本の映像制作者たちは、こぞってNetflixに企画を持ち込んでいるという。
「日本オリジナルとして企画が通りやすいのは、世界に勝負できる内容であることはもちろん、日本独自の文化を打ち出していることが重要です。『全裸監督』で言えば『AV(アダルトビデオ)』、『FOLLOWERS』では今や世界標準語になった『カワイイ文化』がそうと言えますね」(映像制作関係者)
しかし、「日本独自」の文化を扱ったこともあってか、この2作の評判は、SNSでも賛否両論が巻き起こる。
「『全裸監督』は男性が女性を性的搾取していると批判されましたが、『物語の背景が80年代』『当時はそういった時代だった』ということで逃げ切れた印象。一方で『FOLLOWERS』は、現代が舞台で、インスタ映えするようなきらびやかでカワイイ世界観は若者にウケていますが、登場人物の女性像や価値観には批判が噴出しています」(同)
主人公の1人、写真家・奈良リミ(中谷美紀)は「仕事も女性としての幸せも当たり前だけど何も諦めない」と、仕事をバリバリこなしながら妊活に励むというキャラクターだが、「当然のように『女の幸せ=子どもを産むこと』として提示されているんです。日本的な男性社会に感化されているガラパゴス的な価値観の押し付けだと怒る女性視聴者も多いですよ」(同)という。
たしかに、『FOLLOWERS』には、リミの友人であるキャリアウーマン・群青あかね(板谷由夏)が「お嫁さんがほしい」と語るなど、「女性が主人公でありながらも『名誉男性』とも言えるような態度の女性が多く登場することがやたらと目につき、そこが視聴者の間で疑問視されているようです」(同)。