ジャニーズ事務所、中国動画サイト「bilibili」にチャンネル開設――「公式なの!?」とファン驚愕
このほど、中国の動画共有サイト・bilibili(ビリビリ)内に、公式とみられる「ジャニーズJr.チャンネル」が開設された。ジャニーズJr.内ユニットのTravis Japanをはじめとする“挨拶動画”がアップされ、ファンの間で大きな話題になっている。ジャニーズ事務所といえば、2018年頃より本格的な“デジタル化”が進み、同年3月にYouTubeの「ジャニーズJr.チャンネル」が誕生。近年は国際的な展開に積極的で、木村拓哉、山下智久、Snow Manが中国版Twitterの微博(Weibo)をスタートさせていた。しかし、今回のbilibili進出は、多くのジャニーズファンにとって想定外の出来事だったようだ。
bilibiliは、09年6月に開設されたサイトが前身となる動画サイト。ポップポータルメディア「KAI-YOU.net」内の百科事典(キーフレーズ)によれば、「当初は違法にアップロードされた日本の深夜アニメなどが多かったが、徐々に正規配信の数が増加」していったという。また、18年3月末にアメリカのNASDAQ市場に上場し、注目を集めた。ネット上では、「中国版YouTube」や、ドワンゴが提供している日本最大級の動画サービス「ニコニコ動画」の中国版だと言われている。そんなbilibiliにおいて、3月1日頃からジャニーズの公式らしき動画がアップされていると、ファンが騒然となった。
「現在、YouTubeの『ジャニーズJr.チャンネル』に参加している少年忍者、美 少年、Travis Japan、HiHi Jets、7 MEN 侍をはじめ、CDデビューが決まった影響で、昨年末で『Jr.チャンネル』を卒業したSixTONES、Snow Manが中国語で挨拶する計7本の動画が上がっています。チャンネルのアイコンには『Johnny’s Jr. Channel』と書かれていて、概要欄には中国語で『毎週木曜日から月曜日、5つのジャニーズJr.のグループが交代でみなさまのために楽しい動画をお届けします。音楽作品以外にもなかなか見られない貴重なトークなども配信するバラエティ番組です』といった意味の説明文が記されています」(ジャニーズに詳しい記者)
2日午後5時の時点で、ジャニーズ公式サイトのJohnny’s netおよび公式携帯サイト・Johnny’s webには、bilibiliに関するお知らせは掲載されていない。しかし、これまでどこにも出回っていない7組の新作動画が上がったことで、多くのファンは「bilibili版のジャニーズJr.チャンネルが誕生した」と受け止めている。そして、事態を知ったほとんどの人々から「ジャニーズがビリビリに公式動画を出すなんて、時代が変わりすぎ」「ビリビリって公式ツールなのか。違法な動画サイトだと思ってた」と、その意外性に驚きの反応が続出。
「bilibiliには日本のバラエティ番組、ラジオの音源、コンサート映像や、CDについてくる特典DVDの映像まで上がっていることもあるんです。そこでジャニーズファンは、自分が住んでいる地域外で放送されている番組を視聴したり、他サイトでは見つからなかった過去の番組を見て楽しんでいました。そんな中、ジャニーズが公式にチャンネルを持ったことで、一部ファンは『見れなかった番組を密かに見てたから、そういう動画が消されちゃうのは困る』『違法動画の削除が進みそう。いろいろ見てたから残念』『公式はここに来ないでほしかった……』と嘆いています」(同)
現時点では、これまでにYouTubeで配信されていた過去の動画に、中国語字幕をつけるなどしてbilibiliで放送するのか、新規で撮影して公開するのか判明しておらず、ファンも動向を見守っている。さらに、「Jr.チャンネル」をすでに卒業したSixTONESとSnow Manも今回加わっていたため、「ビリビリにできた『Jr.チャンネル』にスノストがいるのは謎」「スノストの動画は過去のものかな?」と、疑問の声も少なくない。
ちなみに、bilibiliは主に中国国内の回線を使ったアクセスを想定したサイトだといい、日本在住者が視聴するにはアプリなどを使ってエリア制限を解除する手間がかかるようだ。果たして今後、ジャニーズ事務所はどういった動画コンテンツを配信していくのだろうか。