ママ友LINEがパニック状態!? 看護師ママに「新型肺炎」の質問殺到、「スルーできない」と困惑
晴香さん(仮名)は、都下にある幼稚園に6歳になる女児を通わせている。1クラスだけの小規模保育の幼稚園のため、ママ同士の付き合いも避けられないという。
「うちはプレ幼稚園の2歳児クラスから通っていたので、延べ4年間登園します。同じように、プレ時代からの仲であるママ友3人とは特に仲良くなり、グループチャットも作っているんですよ。もうすぐ卒園のため、そのグループチャットのメンバーだけで、子ども向け体験施設に遊びに行く約束をしていました」
最近の子どもたちは、土日に習い事をしたり、祖父母がいる実家に遊びに行ったりと、予定が入っていることも多い。
「なかなか予定が合わず、やっと3月に遊びに行くのが決まったのですが、『新型肺炎がはやっているから、中止にします』というメッセージが、ママ友のUさんから来たんです」
晴香さんは、予定の日まで時間があるため「様子見でいいのでは」と返信したそう。
「でもUさんが、『中止にします』と決定事項のようなメッセージを送ってきたんです。思わず、別のママさんに、直接『どうする? 子どものためには行きたいよね』とメッセージを送りましたよ。そのママは、同じように『せっかくだし、行きたい』と返信をくれたのでうれしかったですが……」
晴香さんいわく、Uさんが「うちは行かない」と辞退するのではなく、「中止にします」と暗に「危ないからみんなで行くのをやめる」と言ってきたことに困ってしまったとのこと。
「Uさんは、いつも除菌ジェルを持ち歩くなど、やや神経質なタイプ。以前、みんなでランチに行ったキッズカフェでも、店員さんの前なのに除菌シートでテーブルを拭きだしたんです。その時は、仲の良いママから、個別で『やりすぎだよね』とメッセージがきて、同じ感覚だとほっとしました」
Uさん親子抜きで行くと、「Uさんの娘さんが、遊びに行った話で盛り上がる子どもたちの輪に入れず、かわいそう」という理由から、「今回のお出かけは見送ることになりそう」と、残念がる美樹子さん。
「新型肺炎のニュースを見て、『怖い』『危ない』『うちもかかるかも』と不安に駆られたママが、LINEのグループチャットに『みんなも気をつけて』と記事のURLを何度も何度も送ってきたり……そういうのも嫌だなって思います。それよりも、冷静に『子どもがいる家では、どのように気をつけたらよいのか』を、みんなで話したいです」
子育て中のママたちにとって、自分や子どもが病気に罹患すると、全てのスケジュールにストップがかかる。その恐怖もあって、今回のように新型肺炎やインフルエンザが流行すると、グループチャットで過剰に注意喚起を行うなど、周りまでも巻き込む行動に走ってしまうのかもしれない。ママたちが、仕事や育児を休むことができ、ゆとりをもって過ごせるような環境作りも、早急に必要であるように思う。