グリーン・デイのビリー、「ビリー・アイリッシュをアリアナ・グランデなんかと比べるな」発言で大バッシング
1月25日に開催されたNHL(北米プロアイスホッケーリーグ)オールスター・ゲームでライブパフォーマンスした際、観客に向かって「みんな、フ●ッキングにクレイジーになろうぜ!」などと放送禁止用語を叫び、大きな話題となったロックバンド「グリーン・デイ」のボーカル、ビリー・ジョー・アームストロング。力強い演奏や歌唱力も衰えておらず、多くのファンを魅了したのだが、そんな彼が今、歌姫アリアナ・グランデをディスったとネット上で大バッシングを浴びている。
問題発言が飛び出したのは、現地時間2月6日に公開された米紙「USAトゥデイ」のインタビュー。昨年10月に米音楽誌「ローリング・ストーン」で対談したシンガーソングライターのビリー・アイリッシュが、第62回グラミー賞で、史上最年少&女性初となる主要4部門(最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞、最優秀レコード賞、最優秀新人賞)と最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバムの5部門を獲得したことの感想を求められた彼は、「最高だったよ。グラミーを見るのは拷問みたいなもんだけど、ビリーと(彼女の兄の)フィネアス・オコネルのために超楽しみにしてたんだよ」と、まずグラミー賞へチクリ。
「(ビリーの)受賞は当然のこと。めちゃくちゃ正当に評価された結果だと思うね。彼らの音楽はマジでリアルだからさ。聞いていて、本気で彼らの心から発信されてることが伝わってくるだろ? ほかにポップスやってるヤツらとの違いはそこなんだよね。彼女がやってることを、アリアナ・グランデなんかと比較しようだなんて思うこと自体がムリなわけ」とビリーを絶賛しつつ、アリアナをディスったのだ。
ビリーは、アリアナやリゾら歌唱力を誇る実力派アーティストたちがノミネートされていた最優秀アルバム賞を獲得した受賞スピーチで、「アリアナのアルバムが、この世で最も、この賞にふさわしいと思うんだけど。大好き!」と発言。過去にインタビューで「もし誰かと人生交換できるなら、最高な歌声を持つアリアナになりたい」とラブコールを送るなど、アリアナへの敬意を示していた。
なお、ビリーから「ふさわしいのはあなた」と名指しされたアリアナは、席から「そんなことないわ〜」と言わんばかりに手を振り、ステージの上の彼女に投げキッスしながらビリーを祝福していた。しかし、ビリー・ジョーは、“アリアナと一緒にノミネートすること自体が失礼”と言わんばかりに「だってビリーはホンモノだからさ」と言い放ったのだ。
ちなみにアリアナは、2019年のグラミー賞授賞式でパフォーマンスする曲をめぐりプロデューサーと対立。「何を歌うかを決める権利は自分にはなく、侮辱された気がする」と、パフォーマンス出演をキャンセルし、授賞式も欠席した。
このようにグラミーと因縁の関係にあるアリアナだが、19年2月にリリースしたアルバム『thank u, next』が爆発的な大ヒットとなり、今年のグラミー賞では4部門にノミネートされたことから、今年は授賞式に出席。最優秀アルバム賞最有力候補と注目されたのだが、結果1部門も受賞せず。アリアナのファンは、「グラミーがまたアリアナにいじわるをした」「また侮辱した」と受け止め大激怒。
そんなファンの怒りも時間の経過とともに収まりつつあり、「アリアナはアリアナ。グラミー受賞できてもできなくても、彼女が一番」というムードになってきたところでの、このビリー・ジョーの発言が飛び出したことでファンの怒りは再発。アリアナのファンでない人からも、「ほかのアルバムならともなく、今年アリアナがノミネートされていたのは、元恋人の死を乗り越える歌や、心的外傷後ストレス障害から立ち上がろうとする歌が収録されたアルバムだった。深い意味のある歌詞で、とてもリアルなものだったけど……」「ポップスというジャンルを色眼鏡で見ている。この年寄りの意見のほうがムリ」などとビリー・ジョーに嫌悪感を示す意見が多数上がっている。
ビリー・ジョーだが、「USAトゥデイ」の「グラミー賞が見るに堪えないと思うのはなぜ?」という質問には、「展示場みたいなチャラチャラしたものだから、オレは興味がないんだよ。マジでいいなと思えるアーティストは、リゾとか1人か2人くらいしかいなくて、あとはクソだし。まるで最悪のプロムみたいじゃんか」と、世界最高峰の音楽賞であるグラミーを“高校生の正装ダンスパーティ”呼ばわり。「コメディ(みたいに笑える)レコードは放送するくせに、ロックバンドは放送しない。マジで意味不明なんだけど。オレだってみんなと同じでコメディは好きだけどさ、ヤツらのロックミュージックに対するひどすぎる仕打ちは見てられない。オレの(グラミーに対する)正直な気持ちはそこなんだよ」と、これまた力説した。
中年になってもとがった発言をし続け、物議を醸すビリー・ジョーだが、7日に発売されたグリーン・デイ通算13枚目のスタジオアルバム『Father Of All…』は高い評価を得ており、今後ますますメディアへの露出が増えるだろう。批判されているアリアナへのディスをどうフォローするかも、注目したい。