花粉症の室内対策を専門家が解説! 「空気清浄機は“入り口”に置け!」有効な3つのポイント
室内での花粉対策として、空気中に浮遊するウイルスや有害物質、ハウスダストなどの汚れを除去してくれる「空気清浄機」の使用は一般的だが、大久保教授は「空気の循環を意識して置く場所を決めることが重要」だと語る。
空気清浄機の性能を最大限に発揮させたければ、部屋の隅に設置するのはNG。「出入りの多い玄関や、人が集まるリビングであれば、なるべく入り口のほうに置く」ことがベストだそうだ。
「寒い季節なので鍋をする機会も多いと思いますが、そんな時、みなさん換気扇をつけますよね。換気扇をつけるということは、室内の空気を外に出すために、空気を引っ張る状態になります。また、窓を開けると今度は外気が入ってくる。このように、家の中の空気の流れがどうなっているかを考えながら、効率よく空気清浄機を使用することがおすすめです」
花粉症の症状緩和には就寝時の「加湿」がマスト
花粉症を防ぐためには、花粉が粘膜から体内に侵入してくるのをシャットアウトすることが先決。花粉から粘膜を守る上で大切なことは、「粘膜を乾燥させないこと」。花粉は軽いためよく飛ぶが、加湿をすることで空気中に浮遊していた花粉は下に落ち、二度と空中を舞うことはないという。
「なぜ冬の時期にウイルスが流行するかというと、空気が乾燥しているため、空気中に浮遊したウイルスがたくさん飛散するからなんです。反対に、ジメジメとした夏はあまりウイルスがはやりませんよね」と大久保教授は解説する。
特に重要なのが、就寝時の加湿だ。一日の中で同じ部屋にとどまっている時間が一番長いのは、ほとんどの人が職場と寝室や寝床だろう。「空気がほとんど動かない寝室には加湿器を、ほかの部屋では空気の流れをみながら空気清浄機を使うと考えていただければいいと思います」と、部屋ごとに使い分けることがポイントだ。もちろん、床に落ちた花粉の掃除も忘れてはいけない。
なお、大久保教授は「花粉は目に見えませんので、イメージをすることが大事」とも語る。
「これからの時期、暖かくなったからといってランチを屋外で食べるとすると、食事には花粉が入ってしまいますし、髪にも花粉が付着してしまいます。花粉の飛散がピークとなる2~3月は、ちょっと天気が良くても、一番花粉が多く飛ぶ昼時はなるべく室内で食事をとってください」
今までは無縁だったのに、急に花粉症の症状を発症したという人は決して珍しくないという。「私は大丈夫」と思わず、早めの対策を心がけ、花粉症予防に努めてみてはいかがだろう。
(解説・大久保公裕 取材/文・サイゾーウーマン編集部)