美容・健康
マスクがなくても、家でできる対策を!

花粉症の室内対策を専門家が解説! 「空気清浄機は“入り口”に置け!」有効な3つのポイント

2020/02/15 19:00
大久保公裕(日本医科大学)
「Getty Images」より

 現在、世界的に猛威を振るっている新型コロナウイルス肺炎。日本でも感染者の数は日を追うごとに増しており、テレビのニュースは、連日コロナ関連の話題で持ちきりだ。さらに、毎年冬に流行するインフルエンザウイルス感染症に加え、早くも国内では花粉シーズンが到来。東京都の発表によると、青梅市と八王子市で2月3日よりスギ花粉の飛散開始を確認。過去10年の平均より14日早く、昨年よりも8日早いという。

 免疫アレルギー性疾患のエキスパートであり、花粉症治療の第一人者である日本医科大学の大久保公裕教授は、「北海道と東北の北日本では昨夏、平年より晴れの日が続き気温も高く、花粉を生産する雄花の生育がよかったため、今年は花粉の飛散量が多い」と語る。一方で、東日本や西日本では天候不順が続いたために飛散量は少なく、関東では過去10年の5割ほどだとか。

 とはいえ花粉症患者にとっては、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、のどの違和感といった症状に悩まされるつらい時期。マスクや防護眼鏡の着用は最も手軽で有効的な花粉対策ともされているが、コロナウイルスの影響もあり、マスクは日本各地で品薄状態に。ネット上では「コロナも怖いけど、花粉症だからマスクがないと困る」「マスクがないから外に出たらくしゃみ鼻水が止まらない」という悲鳴も上がっている。

 ならば、室内での花粉対策だけでも万全にしたいところ。花粉除去に有効な対策法について、大久保教授に解説いただいた。

花粉の侵入を防ぐ、3つの室内対策

 「花粉をはじめ、コロナやインフルエンザなどのウイルス、黄砂やPM2.5といった大気汚染物質は、基本的には鼻の粘膜から人体に侵入してくる」という。続けて大久保教授は、一般家庭でできる花粉対策を3つ挙げてくれた。

(1)花粉を持ち込まない……室内に入る前に花粉を落とす
(2)排除する……空気清浄機は、玄関・部屋の入り口に置く
(3)まき散らさない……部屋の空気をしっかりと循環させる。加湿器も効果的。床に落ちた花粉は、掃除機で吸い取る

 室内に入る際には、外でコートを脱ぎ、花粉を払い落とすことは必須。また、髪や顔にも花粉が付着しているため、帰宅後はなるべくすぐにお風呂に入り、まずは全身を洗い流してから頭や顔の汚れを落とすことが重要だそう。目の中の汚れを落とすために洗眼液を使用する人もいるだろうが、どうしても目の周りに花粉が残ってしまうため、大久保教授はシャワーを浴びて一気に汚れを洗い落とすことを薦めている。また、女性には、「外に出ると化粧の上に花粉が乗った状態になります。ですから、化粧直しを途中でするのなら、一度、化粧を落としてしまうくらいがいいと思います」とアドバイスをしてくれた。

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