ヘンリー王子、「3年前からセラピーを受けている」と告白――ダイアナ元妃の「死のトラウマ」影響
1月に、妻メーガン妃、息子アーチーと共に英国王室離脱を表明したヘンリー王子。2月6日に、米マイアミで開催された億万長者向けのイベントに出席し、3年前からセラピーを受けていることを明かした。
米芸能紙「Page Six」によると、ヘンリー王子が参加したのは、世界大手金融機関「JPモルガン」が毎年マイアミで開催している投資サミット。マイクロソフト創業者ビル・ゲイツや、元プロ野球選手で引退後は実業家として成功を収めているアレックス・ロドリゲスらが出席するような社会的ステイタスの高いイベントで、ヘンリー王子夫妻は基調演説を行ったという。
同紙の情報筋によると、ヘンリー王子は億万長者たちを前に、「メンタル・ヘルスについて語り、1997年に交通事故で他界した母親ダイアナ元妃の死のトラウマを乗り越えるため、3年前からセラピーを受けていることも明かした」そう。「子ども時代の出来事が自分にどのような影響を与えてきたのか」「王室離脱はかなり困難なことではあるが、家族を守るために決めたので後悔はしていない。メーガンやアーチーに、自分が子どもの頃に経験したことを味わわせたくないから」と吐露したそうだ。
ヘンリー王子は両親の別居を8~9歳の頃に、離婚を11歳の時に経験。12歳で母親を亡くした。全寮制の名門男子校イートン・カレッジではカンニングしたり、青春時代には美女と次々と交際したり、16~17歳の時には大麻吸引や飲酒がチャールズ皇太子にバレて、リハビリ施設に入れられたとも報じられた。20歳の時には、パパラッチともみ合い、大ゲンカ。パーティでナチスの腕章をつけている写真が流出し、大バッシングされたのも20歳の時だった。その後は英国陸軍の軍人としておとなしくしていたが、12年、28歳の時にラスベガスのパーティで全裸になっている写真が流出するなど、王子らしからぬ言動が度々問題視されてきた。
当のヘンリー王子は、17年に受けた英大手タブロイド紙「メール・オン・サンデー」のインタビューで、10年間任務を務めた英国陸軍での日々が「自分にとって逃避できる最高の場所だった」と吐露。「王子ではなく、ヘンリーになれた」と語り、15年に除隊しなければならなかった時、王室から離脱することを考えたと激白。「(王室から)出たいとまで考えたけど、残って自分自身のために役割を見つけようと思い直した」「我々は単なるセレブリティにはなりたくない。この立場を良いことに生かしたいと思ってるんだ」と赤裸々に語ったことがある。
このインタビューでは、08年にイラク戦争でアフガニスタンに派遣された際、オーストラリアのタブロイドに配属場所を報じられてしまい、命を狙われると撤退させられたことについて「強い怒りを覚えた」とも言い、タブロイドへの嫌悪感をむき出しにしていた。
パパラッチの追跡を振り切ろうと猛スピードを出した車が事故を起こしたことにより母親は命を落とし、自身も子どもの頃からパパラッチやタブロイドに追われてきたヘンリー王子。未成年の頃からプライベートがまったくない生活を強いられ、国民から「王子らしくしろ!」と叩かれてきた彼が、愛する妻や子どもを守るために“王室離脱”に踏み切ったのは、ごく自然な流れだったのかもしれない。
離脱後、カナダに滞在していると伝えられているヘンリー王子夫妻は、今回のイベントにプライベート・ジェットでマイアミ入りし、メーガン妃の親友で結婚式やベビーシャワーにも出席したテニス選手のセリーナ・ウィリアムズが所有するパームビーチ近くの豪邸に滞在したよう。2人のおかげでイベントは大盛り上がりし、「JPモルガンは大満足していた」そうで、プライベート・ジェットや滞在にかかる費用とは別に、基調演説の報酬として、少なくとも50万ドル(約5,500万円)が支払われたと伝えられている。