コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

河野景子、唐田えりかを「モテない」と分析! バブルを思わせる「モテ至上主義者」の厄介さ

2020/02/06 21:00
仁科友里(ライター)
河野景子オフィシャルブログより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「そもそも、あんまりモテないと思うんですけど」河野景子
『胸いっぱいサミット!』(関西テレビ、2月1日)

 「週刊文春」(文藝春秋)が報じた俳優・東出昌大と女優・唐田えりかの不倫騒動。東出にはNHK連続テレビ小説『ごちそうさん』で共演し、結婚に至った杏という妻、そして3人の子どもがいる。「文春」によると、杏が下のお子さんを妊娠している最中から不倫が始まり、その関係は3年に及ぶという。唐田は人気俳優との恋愛に舞い上がったのが、密着している2人の写真をプリントアウトして周囲に配ったり、東出に似たイラストにキスするような写真をSNSにアップしたりと、匂わせを連発。杏に唐田との関係を気づかれた東出は、いったんは連絡を取らないようにすると約束したが、実際は切れていなかったそうだ。

 妊娠中の不倫、その期間は結婚生活の約半分、相手は当時未成年、しかも匂わせ連発と、女性の嫌いなものを全部のせしたような不倫スキャンダルだけに、東出と唐田の好感度は下がるばかり。

 芸能ネタを扱うワイドショーでは、当然東出や唐田が叩かれているが、そんな中でものすごい存在感を見せたのが元フジテレビアナウンサー・河野景子ではないだろうか。2月1日放送の『胸いっぱいサミット!』(関西テレビ)にコメンテーターとして出演した河野。司会のますがおかだ・増田英彦に「匂わせをする心理がわかるか?」と聞かれると、「彼女はまだ若いじゃないですか。恋愛経験もなくて、それがもう東出さんと恋愛していることに有頂天になってしまって」と分析し、最後に「私ね、そもそも(唐田は)モテない女性だと思うんですよ。モテる人だったら、隠すじゃないですか」と締めくくった。

 日本に姦通罪はないから、不倫は犯罪ではないものの、やはり、褒められたことではない。当然、不倫をした人をある程度責めるのは、コメンテーターの“お仕事”である。しかし、多くのコメンテーターが、その人の“行動”について意見を述べているのに対し、河野は「モテない」と“人格”に関わるコメントをしてみせた。モテてもモテなくても、不倫がよろしくないことに変わりはない以上、このコメントは、単なる個人攻撃ではないだろうか。いいオトナが自分の娘といってもおかしくない若い女性に対して、「モテない」と人格を貶めるような言い方をするのは、逆に言うと、それだけ河野にとって「モテる」ことが重要事項であるとみることができる。

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