ジーユー(GU)「マシュマロパンプス」大ヒット! 「安い靴は質が悪い」を覆す、無印&ワークマンの靴とは
――ファッションライター・南充浩氏が、いま話題のファッションニュースに斬り込む!
ジーユー(GU)の「マシュマロパンプス」が、発売後1年弱の期間で170万足を売り上げました。理由は1,990~2,490円という低価格と、クッション性の良さから、パンプスやヒールでありながらも「歩きやすい」ことを実現した点にあります。「低価格+高機能」というのは、ジーユーとユニクロを展開するファーストリテイリングのお家芸とも言え、この方程式が当てはまった過去の開発商品は、ヒートテックしかりウルトラライトダウンしかり、ほぼヒットしています。今回は、低価格ブランドの靴について見てみたいと思います。
靴に関していえば、ユニクロよりもジーユーの方が、圧倒的に品揃えが多く、売上高も大きいのです。ユニクロの靴は、長年取り組んでいる割にはなかなか成功せずに今に至ります。最近だと、レディースのブーツとスニーカーがそれぞれ1型、パンプスが3型、世界的デザイナーであるクリストフ・ルメール氏とのコラボラインである「ユニクロU」で数型展開している程度になり、靴というアイテムだけで見ると、ユニクロというブランドで購入するという選択肢はほとんどありません。
一方、ジーユーの靴の発展ぶりには目を見張るものがあります。型数も圧倒的に多く、レディース用のパンプスだけで8型、ブーツも8型、スニーカーに至っては14型。ほかにもフラットシューズなど、幅広く靴を取り揃えているのです。この種の類豊富さに加え、メンズ・レディースともに低価格でありながら、高機能かつそこそこの耐久性があり、相当に使い勝手が良いと言えます。
ただし、どの商品を選んでも問題なしとは言いきれない面もあるので、留意するべきは、
1.奇抜すぎる形状デザインや色柄は避ける
2.試着して履き心地を試す
の2点でしょう。なるべくベーシックでブランド名がわかりにくい物を選べば、価格以上の品質価値はあります。