ママ友LINEで「子ども同士のトラブル」を相談――「犯人捜しやめなよ」と忠告されてショック
今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。
子ども同士のトラブルに、保護者はどこまで介入してよいのか。最近は、プライバシーなどの問題から、保育園や幼稚園では、トラブルになった相手の個人名を開示しないことも。こうした状況に頭を悩ませるママが、ママ友同士のグループチャットに助けを求めるケースもあるそうだ。
娘を蹴った子を教えてもらえず、幼稚園に不信感
友紀さん(仮名)は、2歳になる女児をプレ幼稚園に通わせている。少子化と言われているが、人気幼稚園の場合は入園希望者が定員を上回ることも珍しくない。そのため、年少児の入園が優先される2歳児からのプレ幼稚園に子どもを入れるケースが主流になってきているという。
プレ幼稚園は、園児数も少なく、母子同室で遊ぶ時間もあるため、必然とママ同士の付き合いが避けられないという。
「これから入園を希望する幼稚園なので、なるべくトラブルは避けたいのですが、母子分離での保育中に、娘が同じクラスの子に耳の上を蹴られてしまったようなのです。よく見ると赤くなっていて、痛がっていました。幼稚園からの説明では、『保育中の園児同士のトラブルは、その場で先生が対応しているので安心してほしい。ケガがあれば、看護師や病院にも連れていく』という説明だけで、誰がやったのか教えてくれないんです……」
子どもに聞こうにも、2歳児だと、「どういう状況で誰にケガを負わされたのか」を説明するのはまだ難しいという。
「どうやら男の子ではあるようなんですが、特定はできず。誰かわかれば、娘と接触をさせないよう気をつけるのに……と、モヤモヤしていました。そこで、女の子のママさんだけのグループチャットで、娘のケガについて打ち明けたんです。すると、ほかのママさんから、『うちも男の子に噛まれた』といった話を聞くことができました。あるママさんが言うには、『うちの子は、その男の子の名前を言うことはできなかったけど、下駄箱についているその子のマークを指さした』『それで、どの子がやったのかわかった』と。私にも男の子の名前を教えてくれました」
園で解決してもらえない不満を、ママ同士のグループチャットで解消できたという友紀さん。「ママ友と情報交換ができ、子どもを幼稚園に通わせることへの不安が減りました」と語る。
「私も子どもの頃、幼稚園でケガをしたんですが、それをうまく親に伝えられなかった記憶があります。今は、親同士がグループチャットで、あまり大きな声ではしにくい話も気軽にできるようになりました。子ども同士のトラブルも、ある意味解決策が増えた気がします」