カルチャー
ネットで批判集中
新宿駅「首つり自殺写真」をSNS投稿――弁護士が「プライバシーの侵害では?」の疑問に回答
2020/01/07 20:30
近年、スマホの普及とSNSの発達により、誰でも気軽に写真が撮れ、それを簡単に全世界に公開することができるようになった。今回の一件においても、その点を指摘しつつモラル低下を嘆く声が聞かれたが、山岸氏はこうした時代背景を踏まえ、写真撮影やSNS投稿全般について、次のように警鐘を鳴らす。
「写真撮影は『個人的な記録のため、また自分が楽しむため』に行う場合、一方で『誰かに見せるため』に行う場合がありますが、注意が必要なのは後者のケースです。写真を見せたい相手を特定しない……要するに、公開範囲を制限せずにSNSに投稿すると、『見たくない人』『不快に思う人』も出てくるものだと意識することが必要。『伝えたい人』『見せたい人』だけに見せればよいといった考え方も大事なのではないでしょうか。『これは、世間のみんなに知らせなければならない』という写真もあるでしょうが、そういった義侠心による行動こそが、実は的外れでデタラメというケースも少なからずあるものです」
「人の痛ましい姿」が、無遠慮に撮影され、SNSで拡散される――このような異常事態がこれ以上進行しないことを祈るばかりだ。
最終更新:2020/01/07 20:30