平野紫耀とKing&Princeの骨格と筋肉を丸裸に! 少年性とフィジカルな魅力を備えた唯一無二の存在
いよいよ今年も残りわずか。2019年のワイドショーやウェブニュースを振り返り、特に世間を賑わせた男性有名人の”体”に着目してみようという本連載。その「身体」から魅力を再発掘すべく、都内で整体院を営み、自身を「無類のカラダオタク」と言って憚らない美人整体師・整針子先生が、殿方たちの骨格と筋肉を丸裸にします。
前回予告した通り、今回はジャニーズ期待の新星・King&Princeのカラダを掘り下げていきます。
私は「景気が悪くなると筋肉需要が高まる」という持論を持っています。アベノミクスで景気は回復しましたよ~なんて言われても、税金も増えたし実際格差は広がるばかりで、肌感覚としては不景気を感じる昨今。ですが、「筋トレ」需要はここ数年右肩上がりで、雑誌の特集も増えました。芸能界の男性タレントも、K-POPやLDHなどフィジカルに強みを持った勢力が勢いづいているように感じます。
一方、トラブル続きで以前ほどの勢いをなくしたのがジャニーズ事務所の面々。そもそも彼ら「フィジカル」の面にあまり重きを置いていません。良く言えば「スラッと」、悪く言えば「ヒョロッと」したスタイルを打ち出しており、”少年性”を守り続けている。もちろん根強いファンを抱えた組織ですが、今のトレンド=フィジカルの時代性を捉えているかというと……ちょっと疑問符が付きます。
そんな中、彗星の如く現れたKing&Princeはジャニーズのクラシックな”少年性”を保ちながらも、時流を押さえた”フィジカル”な魅力も備えている、唯一無二の存在です。
先日、「anan」(マガジンハウス)の表紙を飾ったのは、グループのリーダー・岸優太さん。この雑誌では、過去にもジャニーズの方が表紙や中面のグラビアでセクシーショットを披露してきましたが、岸さんのグラビアは特に見応えがありましたね。ここまで胸筋がムチッと鍛えられているジャニーズのアイドルは初めてなんじゃないかと思いました。ジブリの宮崎駿氏が、ナウシカの胸を大きく描いた理由として「あれは城オジやお婆さんたちが死んでいく時に抱きとめてあげるためのデカさ」みたいなことをのたまっていて、「何言ってんだジジイ」と思ったものですが、だったらジャニーズの胸だって先に死にゆく私たちのためにいよいよ膨らんでいくべきですよね。
さらに、岸さんは脱衣もいいですが、着衣もいい。なぜなら、肩幅が広く、三角筋が長いので洋服を綺麗に見せることのできる体つきをしているから。無地のTシャツ1枚をさらっと着ても、なんとなく様になる。どんな衣装も着こなすことができるでしょうね。こうした体つきも、「アイドルとしての才能」と呼んでいいのではないでしょうか。
そしてなんといっても、ジャニーズの歴史を覆すような肉体を持っているのが平野紫耀さん。彼の肉体美についてはファンの方々にも広く知られていると思いますし、上半身裸のグラビアも多いのですが、本当の魅力は下半身にあると思うんです。
とにかく彼は、腰椎の柔らかさがすごい。アクロバットも得意のようですが、これも腰椎が柔らかくバネが優れているおかげ。ダンスを見ているとわかるのですが、骨盤が前傾しているタイプなんですね。腰椎のカーブが強くて、尻がプリッと持ち上がった欧米型の身体だと思います。また、腰が柔らかいと尻を突き出した姿勢になるので自ずとセクシーさが出るし、ダンスにも柔らかさが生まれます。この腰の柔らかさが、ダンサーとして最高の武器になっていると思うんですよ。
骨盤が前傾しているということは、お尻の筋力が強いんだと思います。お尻で割り箸が折れるはずなのでやってみてほしい! ただ、骨盤前傾しすぎると腰とお尻の筋肉が収縮しすぎて腰痛を患ったりするので、そうした苦労はあるかもしれませんね。
香取慎吾以来のガタイの良さ!?
身体を見る際に、紀元前のギリシャ時代に考案された「胚葉学的体質学」という考え方があります。少々小難しい説明で申し訳ないのですが、卵子と精子が受精した「胚」は細胞分裂を繰り返し、やがて「外胚葉(のちに神経や皮膚になる)」「中胚葉(のちに骨や筋肉に)」「内胚葉(のちに内臓などに)」という3つの層に分かれます。これらのどの部分が発達するかによって、生まれつきの体質や肌質、体型などを分類することができる……というのが「胚葉学的体質学」です。
この考え方に則って平野さんの身体を見ると、彼は中胚葉型の闘士型(アスリート型)に当てはまると思います。胚葉の時に、骨と筋肉から先に進化したタイプです。手首や膝関節を見ると、とても骨太さんですよね。ご本人もバラエティ番組で「歯磨きしただけで腕の筋肉がついてしまう」と言っていたそうですが、このタイプの人は筋肉が発達しやすいので、あながち冗談ではないのかも。ジャニーズとしては、元SMAPの香取慎吾さん以来のガタイの良さです。
香取慎吾さんのように立ち位置が端ならいいのですが、体形だけを見ると「ジャニーズのアイドルグループのセンターを張るにしてはゴツすぎるな……」とも思えます。ところがどっこい、顔面の作りがこの骨太な体型を完全にカモフラージュしているのが、また彼のすごいところ。猛烈に小さな顎とつぶらな瞳、ふっくらした唇など、顔のパーツが非常に女性的なんです。平野さんは、”男性性の強い肉体”と”女性性の強い顔”、両方の性を宿している稀有な存在です。
唇の色にも注目です。他の方に比べると、随分と鮮やかなピンク色をしていますね。唇って”皮膚”ではなく”内臓の粘膜”なんですよ。だから、唇の状態を見れば内臓の状態も判断できたりするわけです。色艶も良くふっくらとふくよかな唇の持ち主は、健康な内臓の持ち主です。だから見ている側(異性)も本能的に「この人の子孫を残したい」と思う=モテるんです。“性”を超えた“生”の魅力にあふれた身体、それが平野さんの魅力といえるでしょう。
人間の体は筋肉が支えています。アスリートが怪我をして治療した後に筋トレに勤しむのは、もちろん衰えた筋肉を取り戻すためでもありますが、それ以上に怪我した部分を筋力でかばえるようにする意味合いも強い。SMAP解散騒動以降トラブルが続き、さらにプロデューサーとしてジャニーズ事務所を司ってきたジャニー喜多川氏が亡くなった今のジャニーズ事務所は、まさに「怪我を負った身体」のような状態です。だからこそ、平野紫耀およびKing&Princeの「筋肉」が、今後ジャニーズ事務所を支えていく存在になり得るのではないかと思います。