『ザ・ノンフィクション』30歳で老後が始まる切なさ「女32歳 きょうからプロレスラー ~父への告白~」
日曜昼のドキュメント『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)。12月1日の放送は「女32歳 きょうからプロレスラー ~父への告白~」。運動音痴の女性が32歳から女子プロレスラーを目指す理由を追う。
あらすじ
長谷川美子32歳。高校卒業後、地下アイドルとして12年活動してきたが思うような結果が得られず、このままでは終われないという思いから女子プロレスラーの練習生に転身する。しかし持久走は学年ビリ、スキップもできないという運動音痴。さらに、芸能活動に反対していた父親に転身を言い出せずにいた。このままではよくないという友人の助言もあり、半年ぶりに実家に帰り父親に伝える。父親は個人的には反対と告げるが、美子のデビュー戦である後楽園ホールの試合を見に来て、美子のグッズを買ったファンの女性に頭を下げる。
父親への報告は「逃げ出したい」とまで言うが……
美子は父親に対し負い目がある。芸能活動も反対されていたし、結婚しないのか聞いてくると美子は話していた。レスラーになったことを報告するため帰省した際、家が近づくにつれ「逃げ出したい気持ちが……」とまで話す美子の緊張ぶりに、てっきり父親はものすごく頭が固く、前時代的な「女は家庭に」思考が強い、話がまったく通じない人なのかと思っていた。
しかし、父親本人は至って常識的に美子を心配しているだけで、拍子抜けしてしまった。子ども相手に「親」を振りかざして、頭ごなしに「俺は反対だ」と言うのではなく、レスラーを目指す周りの人は20代から体を鍛えているだろうから、今からやって間に合うものなのか? と美子に問いかけるなど、きちんと話そうとする人に見えた。
一方の美子はボロボロ泣いてしまっており、その後は会話らしい会話になっていなかった。番組の出演シーンの3分の1は泣いていたんじゃないかと思うくらい美子は涙もろい。女子プロレスの先輩からの、別に怒鳴りつけているわけでもない、至極当然な指摘に対してもすぐボロボロ泣いてしまっていた。父親の「結婚どうするの?」発言も、何も女の幸せは結婚だといった押しつけでなく、美子のこういった性格を心配し、支えてくれるパートナーが必要と思っての発言なのかもしれない。
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