沢尻エリカもマーシーも「全裸検査」は通る道――元女囚が考える逮捕と留置場
留置場だけではなく、拘置所も刑務所も、キホン「屈辱感」を味わうところです。「こんな思いをしたくないなら戻ってくるな」と思わせたいのでしょうが、これも「慣れ」があるんで、私くらいになると平気になってしまいますから、ムダですね。
でも、先進国でここまで収容者に冷たいのは日本だけのようです。日産のゴーン元会長の逮捕で、フランスとかは「日本の刑事収容施設はひどい」ちゅう話になってるようですよ。そんなわけで、私も「フランス2(ドゥ)」というフランスのテレビ局のインタビューを受けました。宣伝ぽくてすみません。
フランス語なんでようわからんのですが、元会長の奥さんも、泣きながら日本の施設や裁判について話しているようです。私も日本の女子刑務所についてお話をさせていただきました。
番組では東京拘置所や東京スカイツリーとかが、なかなかオシャンティに映っていて、「さすがフランスやなー」と思いました。日本のNHKとかやと、もっと暗くなりそうです。ただし編集者さんは、「元会長は、さすがに四つんばい検査はないんじゃないですかね」と言うてました。
「まず弁護人が騒ぎますから、確実に国際問題になりますし、もともとお役所ですから、セレブには卑屈なほど腰が低いんです。『自殺防止のために薬物とかを持っていないかチェックする』というのは表向きにはあるんですが、元会長はクスリを肛門に入れることはないでしょうし、真珠も入ってないと思いますしね。日本でも政治家さんや外交官などの上級の公務員には、四つんばい検査はしないと聞いています」
ええー? そうなんですか? それって差別と違いますかね。今まで逮捕された人たちは、みんな「すっぽんぽんで四つんばい検査」と思ってましたけど、されていない人たちもいたとは……。なんかちょっと納得できないですけど、読者の皆さんはどうですか?
中野瑠美(なかの・るみ)
1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)」
※この連載が本になりました!
『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)発売中です。