【セレブ自叙伝・衝撃の話題作ベスト5】ホイットニーとの同性愛、ダグラス家の闇……
2018年の平昌オリンピックに、男子フィギュアスケート選手として出場したアダム・リッポン。個人戦では振るわなかったが、団体戦では銅メダルを獲得した。同性愛者をカムアウトしている彼にはアンチも多いが、彼らにひどい言葉をかけられても怒らず、絶賛するファンに媚びることもなく、マイペースな姿に多くの人が興味を抱き、オリンピックが終わる頃にはすっかり人気者になっていた。
オリンピック後は、アマチュア競技から引退。プロのスケーターとしてツアーに参加したり、コンペ番組やリアリティ番組に出演したりと大忙し。そんな彼が今年10月、自叙伝『Beautiful on the Outside』を発売した。米芸能誌「People」のインタビューでは、「アスリートの引退直後のことはあまり話題にならない。次の生活へ移行し、環境が一変することでうつになる人も多い。自分は恵まれているほうだけど、それでも大変だと感じる。本を書くことはセラピーになった」と、30歳の若さで自叙伝を出した理由を説明した。
幼いころは「男子なのに、アイスホッケーではなくフィギュアスケートをやっているのか」といじめられたそうで、「4年生の時、『スケートをやってるなんてゲイだろ』と言われた時には、なんのことだか理解できなかった。でもクラスのみんなの前で侮辱されているのは理解できた。なんでそんなことされるのか、ゲイとはなんなのか、まったく知らなかったけれど」と回想。「自分は大好きなスケートを毎日していたから楽しかったけど、自分をからかった子たちを気の毒に感じて。スケート教室には理解し合える仲間がいたから、(いじめは)つらくなかった」という。
選手としては繰り返し挫折しており、オリンピックをあきらめかけたことも何度もあったとか。それでも「自分のやってきたことは素晴らしいはず!」と思考を変えて乗り越えたそう。このようにポジティブかつウィットに富んでいる自叙伝だが、一方でこれまで明かされなかった“最悪な”元恋人について赤裸々につづられている。
「People」のインタビューでは、「暴露しようと思ったわけじゃない」と前置きした上で、「この関係はやめたほうがいいとわかっているのに、恋人関係を続けている人は多いでしょう? 自分はそうならないと思っていたのに、一瞬にして『なんでこんな目に?』という状態になっていて呆然とした」「この交際でたくさんのことを学んだ。自分には価値があるんだって。例えば、モラハラやDVを受けても『仕方ない。自分も悪いから』と思う人がいるかもしれない。でも、相手から尊敬されずに交際するなんてダメ!」と、自分を大切にするよう呼びかけている。