コラム
女のための有名人深読み週報
武井壮「若ければ若い方がいい」発言に考える、エイジズムやルッキズムがなくならない理由
2019/11/28 21:00
話を武井に戻そう。武井が若い女性が好んでも、それは個人の嗜好なので責められるものではない。経済力もあるし、武井と結婚すれば「有名人の妻」というポジションが得られるので、そのあたりに魅かれる若い女性もいるだろう。41歳のオードリー・若林正恭が、25歳の看護師と11月22日に結婚したことが発表されたが、女性の方が若い「年の差婚」をする人気芸能人も多い。
しかし、武井の話を聞く限り、もし若い女性と結婚できたとしても、長くは続かないのではないか。武井は「女性の怒りの声や表情、しぐさがダメ。恋心がなくなる」と発言していたが、他人と一緒に暮らす中で、「怒らない」ことが一度もないなんて、お互いにあり得ないからである。武井の問題点は、若い女性を追い求めていることというより、女性を感情のある人間として見ていないことなのではないか。番組を見ながら、結婚できない理由は、案外そんなところにあるように思った。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
最終更新:2019/11/28 21:00