テイラー・スウィフト、前レコード会社に激怒! 過去作めぐる“泥仕合”でJビーバーまで炎上
6月末に露呈した、歌手テイラー・スウィフトと、ジャスティン・ビーバーら一流アーティストたちを手がけてきた敏腕マネジャー、スクーター・ブラウンの対立。テイラーが昨年まで所属していたレコード会社「ビッグ・マシーン・レーベル・グループ」(以下、BMLG)をスクーターが買収し、同社が所有する全アーティストの原盤権を買い取ったのだ。テイラーは昨年ユニバーサル・ミュージック・グループに移籍し、今年8月にはアルバム『Lover』を発売したのだが、それ以前にレコーディングした曲の原盤権はBMLGが所有しており、スクーターはそれを手に入れたことになる。
もともとテイラーは自作曲の原盤権獲得に努めてきたが、それがかなわないばかりか、ジャスティンやカニエ・ウェストら自分とトラブルを起こしてきたアーティストをマネジメントしてきたスクーターが原盤権を獲たことにショックを受け、SNSで自分の気持ちをぶちまけたのだ(既報)。
テイラーはその後、買収された作品すべてを再レコーディングすると宣言。スクーターは「買収したことに悪意はない」と主張したものの、テイラーのほうが弱者だと思う人が多く、スクーターへの風当たりは強くなった。
このようにスクーターを目の敵にしているテイラーが、またもや「スクーターから、ひどいイジメを受けている」と告発した。
今回、テイラーが告発したスクーターからのいじめとは、「11月24日に開催される『アメリカン・ミュージック・アワード』(以下、AMA)で、過去のヒットメドレーを歌うことを、スクーターとBMLGのCEOに阻止された」こと。テイラーは14日、Tumblrで「(過去10年で最も輝かしい功績を残したアーティストに贈られる)特別賞を受賞することになったのに、彼らは原盤権に関する契約を盾に、AMAでのパフォーマンスを阻止した!」と怒りを爆発させたのだ。
テイラーは、AMAだけでなく、動画ストリーミングサービス「Netflix」で配信予定のドキュメンタリー番組でも、過去のヒット曲やパフォーマンス映像の使用を阻止され、許可する条件として、買収した作品の再レコーディングの中止、また今後は一切この話題を持ち出さないよう要求されたと激白。「彼らのメッセージ明確よ。『いい子になって口を閉じろ、さもなければ罰するぞ』」「これは間違っている! みんなの助けがほしい!」と呼びかけたのだ。
これにファンは素早く反応。「#IStandWithTaylor(テイラーと共に)」というハッシュタグをつけ、Twitterやインスタグラムなど、さまざまなSNSでテイラーを応援する運動が開始された。
翌15日、BMLGは「10年もの間、パートナーとして共に行動してきたテイラーが昨日Tumblrへ投稿した、“虚像の情報”に基づいた告発にショックを受けた」「AMAでパフォーマンスさせないなんて言ってないし、Netflixのドキュメンタリーに関しても妨害なんてしていない。そもそも我々には、彼女にパフォーマンスさせないという権利などない」と反論した上で、自分たちは話し合いにより歩み寄りたいのに、テイラーが応じないと非難した。
これに対して、テイラーの代理人であるツリー・ペインはTwitterですぐに反論。BMLGから送られてきたというメールの一部を掲載して「テイラーの主張が正しい」と証明し、「ちなみにBMLGはテイラーに未払いのロイヤリティ、790万ドル(約8億6000万円)があります」と暴露したのだ。
今回のテイラーの告発も、前回同様、数多くのセレブが支持。テイラーの大親友であるセレーナ・ゴメスは、「この件でコメントして報復されたとしても構わない」と前置きした上で、「彼らは強欲で、言葉巧みに権力を振りかざす。人間としてひどいことをしている」とスクーターたちを非難。
一方、セレーナの元カレとして有名なジャスティンは14日、インスタ・ストーリーに「今日は僕にとってつらい日なんだけど、大変なのはきみだけじゃないんだよと伝えたくて。がんばれ」というメッセージを公開。テイラーのファンは「テイラーを励まそうとしてるの? 何様?」「10月に“他人のいざこざはオレのいざこざじゃないし、関係ない”と言ってたくせに! 首突っ込むな!」と炎上している。その後、ジャスティンは、BMLG側の反論報道を再びストーリーに投稿し、スクーターへの支持を表明。
その後、ジャスティンのメッセージは誰へ宛てたものだったのか、もしかしてセレーナへのメッセージだったんじゃないか、などと一部のファンが推察を開始。「お願いだから、セレーナのことはもうあきらめて!」「そもそもジャスティンとセレーナが別れたのも、スクーターの仕業なのでは?」などと話が飛躍し、ネット上は大騒ぎとなっている。
テイラーとスクーター側の感情の行き違いに加えて、音楽業界の構造的問題を含んでいるこの騒動。解決には、まだまだ時間がかかりそうである。