【最も怖いホラー映画・10選】『IT』だけじゃない、米カルチャーメディアで高評価作品!(後編)
表情豊かなオスカー俳優ニコラス・ケイジが主演した、“愛する妻を惨殺したカルト集団への復讐”を描いたリベンジホラー。
妻を殺され怒り狂った男は、オリジナルの最強武器を作り、復讐に向かう。そこにはカルトが雇った謎のバイク軍団が待ち構えていた。軍団は人間とはいえないようなモンスターばかりだが、男は狂気をむき出しにして立ち向かっていく……。
ホラーというジャンルだが、バイオレンスアクション満載の本作。監督は、『ランボー/怒りの脱出』などを手がけた、故ジョルジ・パン・コスマトス監督の息子パノス。父親譲りのキレのあるバイオレンス描写は圧巻だ。感情豊かなニコラスの演技には文句のつけようがなく、彼の主演作『バンパイア・キッス』(89)、『ウィッカーマン』(06)、『ゴーストライダー』(07)と似たようなものだろうと油断していると、強烈なパンチを食らうことになるだろう。ちなみに、ニコラスはこの作品で『ファンゴリア・チェーンソー・アワード2019』の最優秀男優賞を受賞している。
「ロッテン・トマト」で批評家支持率91%を獲得している本作は、カンヌ映画祭、サンダンス映画祭などでも高く評価されている。
最も怖いホラー映画10:『ラ・ヨローナ~泣く女~』(19)
中南米に古くから伝わる怪談を題材にしたホラー映画。
夫に浮気され、夫が一番愛している我が子を溺死させ、自分も入水自殺したヨローナ。彼女は悪霊となり、水のあるところに出没しては、自分の泣き声を聞いた子どもたちを溺死させてきた。我が子を連れ去られまいと必死になる母親に対し、ヨローナは執拗なまでにつきまとい、子どもたちを殺そうとする。そのヨローナと神父が対峙するのだが……。
神父は『アナベル 死霊館の人形』(14)に登場したペレズ神父で、同じくトニー・アメンドーラが演じている。そのため『死霊館』シリーズの1作品という位置付けがなされている。なお本作の監督は『死霊館 エンフィールド事件』を手がけたジェームズ・ワン。母親役のリンダ・カーデリーニは、今年の「MTVムービー& TVアワード」恐怖演技賞にノミネートされるなど、迫真の演技が評価されている。
緊張感が続く、いわゆる正統派ホラー。悪魔払いのシーンも迫力と臨場感があると話題になっており、恐怖でドキドキしたい人へおすすめしたい作品だ。