氷川きよしの顔は、なぜ「女性っぽく」なった? 顔面評論家が「パーツの変化」を考察
では、「勝負の花道/柔道」から約1年半後にリリースされた「大丈夫/最上の船頭」の氷川には、どんな変化が生じたのだろうか。パッと見では「別人」のようにも見えるが……。
「やはり最初に目につくのは、眉の変化です。りりしかった眉が、細くアーチ型の眉に変化しています。また髪形も顔の印象に大きく影響するのですが、髪が伸び、明るい色になってウェーブがかかり、だいぶ変わりましたね」
一方で、目や鼻、口は、実際の形状が変化したわけではないものの、「勝負の花道/柔道」と比べて、写真の写り方や表情の作り方に、変化が感じられるようだ。
「『大丈夫/最上の船頭』の氷川さんは、目が笑っていて、三日月形になっています。また、口も口角が上がって三日月形になっている。『勝負の花道/柔道』のときの口は、『口角だけ』が上がっていましたが、こちらは口全体が曲線を描いていますね。それから、鼻も、この写真だと小さく見えます」
池袋氏いわく、眉と髪形が変わっただけでも、だいぶ柔らかな印象になったとのこと。特に眉は、人に与える印象を大きく左右するパーツで、「目の上についているため、目の表情にさえも影響する」のだそうだ。
「例えば、下がり眉が特徴的な槇原敬之さんの眉を、角度を上げると、ものすごくイケメンになるんですよ。眉の形を変えると、全体の顔のつくりまで変わるものなのです」
それに加え、パーツの見え方が曲線的となったため、「女性っぽい印象」が強まったという氷川。これが、ネット上で「美人になった」と言われるゆえんとなっていると思われるが、池袋氏の目には「美人の顔ではないですね。『可愛い』『面白い』『ファニー』な顔」として映るという。
「先ほど、目が三日月のようだと指摘しましたが、“半笑い”なんですよね。どんぴしゃに似ている人はちょっと思い浮かばなかったのですが……磯野貴理子さん、観月ありささん、元SPEEDの島袋寛子さんの顔の系統で、現在の氷川さんは、3人よりもっとファニーだと思います」
ネット上でこれほど話題になったのは、実際のところ「ファニーさ」を感じさせる顔に変化したからなのかもしれない。
「ご年配の女性ファンは、『男らしさ』のあるルックスを好む傾向があるように思いますし、そういった方たちにとって、今回のイメチェンは逆効果かもしれません。しかし、これまで興味を持っていなかった人に興味を持ってもらえたという点では、よかったのではないでしょうか」
氷川は自身のイメチェンを「セクシー路線」と呼ぶなど、気に入っている様子で、10月に行われた記者会見では「母親も喜んでいる」と明かしていた。氷川の「なりたい自分になる」という姿は、多くの人に好意を抱かせるのかもしれない。
池袋絵意知(いけぶくろ・えいち)
観相家、顔研究家、顔面評論家。1999年より顔の研究を開始。 古くからの観相学だけでなく、自然人類学や色彩心理等の研究を取り入れ、独自の顔面観相術「ふ くろう流観相学」を確立。個人鑑定、開運相談、セミナーなどのほか、著書の執筆やスマホアプリの監修なども手がけ、多くの人に幸せな顔になるためのアドバイスをしている。著書に『最強モテ顔講座』(オークラ出版)『顔相恋占い』(池田書店) 『あなたは何顔美人?』(WAVE出版)など。日本顔学会会員、化粧文化研究者ネットワーク会員、美人画研究会 会員。
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