SNSで「どうせ私は嫌われてる」と卑屈発言する友人……プウ美ねえさんが対処法をアドバイス
家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
<今回のお悩み>
「私に対しての抗議?」友人の卑屈発言に嫌気
私の友人の話なのですが、卑屈な発言が目立ち、嫌になります。リアルで付き合いのある友達複数人が見ているSNSで「どうせ私は嫌われてるから」「誰も遊びに誘ってくれない」「私の何がダメなのだろう」「私はどうせひとりぼっち」などとツイートしており、見るたびに嫌気が差してしまいます。
最初のうちは「嫌われてないよ」などと励ましていましたが、どんどん「私に対して抗議してるのか」と思うようになり、嫌な気持ちに。卑屈な発言が多い人って、周りに何を求めているのでしょうか。長い付き合いの友達なので、これで関係を切ってしまうのも心苦しく思っています。アドバイスお願いいたします。(あこめさん、34歳)
【プウ美ねえさんの回答】
もしただの知人ではない、好きな友達が「私は嫌われている」なんて言い出したら、おねえさんは遊びに誘います。卑屈なことを聞こえよがしに言うひとは、かまわれたくて、愛されたいだけです。文字だけの「嫌われてないよ」なんてリプライは励ましでもなんでもなく、そのかたをさらなる孤独に突き落としかねません。実際に誘ってハグでもして「一緒にいると楽しいよ」と伝えてはいかがでしょう。おねえさんも好きな友達と会う時は「会ってくれてありがとう」と声で伝えています。もちろん、サシで会いたくないような相手なら、切ってよろしい。そして実際に会ってもなお卑屈なら「そういう態度は不快だよ」と言えばいいだけです。それでも変わらなければ去りましょう。あなたが去ってもおそらくそのかたは平気なはずです。卑屈さは、それ以上貶められない場所に自分を位置づけて傷つきを防ぎ、心を安定させる行為なので、重大なSOSが混じっていない限りふつうに接して大丈夫なものです。
微妙なのは、お友達がSNSの中でだけ卑屈な発言をしているときです。その場合、問題は勝手に不快になっているあなたの側にあります。暗部を目にしたからといって「ほんとうは嫌なひとだ」などと全体を評価しなくてもよいのですよ。おねえさんには、実生活で仲がよくてもあえてSNSで繋がっていない知人がたくさんいますし、その逆もいます。もし付き合いが長いだけの、ただの知人同士としてなごやかに関係を続けたいなら、こんどから、わざと読み忘れるようにしてごらんなさい。「忙しくて見る時間がなかった」と言えばよろしい。
【今月のエプロンメモ】
昔なら鍵付きの日記帳にかいていたようなことを、ブログやSNSでありていに晒す世の中になりました。心のほころびは誰にでもありますから無闇にフタをしたり嫌悪したりせず、じょうずに見たり見ないフリをしたりして、寛容な世の中になればいいと願うものです。
熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『世界でヤろう!! おひとりホモ☆』(ぶんか社)、『世界一周ホモのたび 狂』(同)、『TOKYO中年駄ホモ生活』(同)など。
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