コラム
女のための有名人深読み週報

宮迫博之と徳井義実の「足を引っ張らない」ために――後輩思いの明石家さんまが注意すべきこと

2019/10/31 21:00
仁科友里

 後輩のピンチを先輩が助けるというのは、浪花節的というか日本人ウケする話である。しかし、このSNS時代、さんまのような大物が後輩を助けるのは、かえって復帰の足を引っ張ることになるのではないだろうか。

 そう考える理由として、まず筆者の思う「SNSでの炎上が長引く2つのポイント」について触れたい。1つは当人が「いい思い(カネや異性関係)」をしているかどうか。2つ目は「モラル的・法的に悪いか悪くないか」の二元論で語れるものかどうかである。

 例えば、企業CM内での「女性の描き方」が炎上することがあるが、こういうジェンダーネタは、誰かがカネや異性関係などで「いい思い」をするものではないだろうし、また「悪いか悪くないか」がモラル的・法的に裁きにくいので、炎上してもそう長引かない。

 しかし、不倫や税金未納のようなネタは、当人が「いい思い」をしていることであり、また「悪い」ことだと指摘しやすい。騒動が少し下火になっても、週刊誌などで追加情報がもたらされれば、再び燃える。

 宮迫の場合は、反社会的勢力への闇営業で金銭を得るという「いい思い」をしている。また、本当に反社会的勢力と知らないで宴会に出席したのかもしれないが、「ギャラはもらっていない」とウソをつくという「悪いこと」をしたのは明らかだろう。加えて宮迫は2017年にも「いい思い」をするとともに「悪いこと」をしている。「週刊文春」(文藝春秋)に不倫疑惑を報じられたのだ。不倫したい気持ちはあったが、未遂に終わったとの意味で「オフホワイト」という言葉を使い弁明したが、この一件も、人が叩きやすいことをしたと言えるのではないだろうか。徳井も同じで、高額所得者であるにもかかわらず、カネを払わないで「いい思い」をした上に、納税という法律で決まっていることを回避していたわけだから、「悪い」と断罪しやすい。

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