「吉本興業騒動」は報じても、反社会的勢力と“閣僚”の関係はスルーする日本のメディア
やはりそうなるのか。ジャニー喜多川氏逝去の大騒動が一段落した今、ジャニーズJr.の不祥事や問題行動が噴出していることを「週女」が報じている。女性と寝ている写真が流失したり、マナーの悪さが指摘されたり、番組でも“内輪ノリ”でプロ意識が希薄だったり、仕事が減ってきたり――。
記事でも指摘されているが、その理由のひとつがJr.の数の増加だ。人数が増えれば事務所の目が行き届かなくなり不満や不祥事も増える。さらに例えれば地上波なら限られたパイ(番組)の奪い合いになる。Jr.同士で競争となり、荒んでいく。
滝沢秀明が頑張れば頑張るほど、こうした矛盾が噴出していく。もちろんJr.の育成は亡きジャニーさんが生涯を通して励んできたもので、これまでもJr.の不祥事はあったが、しかしジャニーさんが健在の時代、Jr.は厳選され教育されてきた。そのセンス、審美眼はタッキーとはいえ、おいそれと受け継げるものではない。
むやみにデビューさせると、同じようなアイドルグループが量産され、お互い潰し合う結果に。改めてジャニーさんのアイドル発掘と戦略のすごさとともに、ジャニーズの今後の命運がまたひとつ見えてきたような。
自民党議員の差別発言などでもクローズアップされたLGBT。この問題では自民党、安倍政権の差別体質も同時にクローズアップしたが、今週の「週女」がそんなLGBTを大特集している。用語の解説から彼ら彼女たちのひととなり、メッカ・新宿二丁目ガイド、レズビアン家庭や、オカマとオナベの逆転夫婦の実情など、多様性を肯定する素敵な特集だ。なかでも作家・中村うさぎによるコラムが面白い。20年ほど前、ゲイの男性と結婚した中村だが、当初「偽装結婚」だと批判されたことに、こう反論する。
「セックスしてれば本物の夫婦だと言うのなら、この世に大勢いるセックスレス夫婦はみんな『偽装結婚』なのか? 夫と私の間には恋愛もセックスもないが、親友時代に培った誰より強い信頼と絆がある」
さらに中村が数年前大病して体が不自由になったとき、献身的に介護してくれた夫に、なぜここまでしてくれるのかを問う中村に、夫はこう答えたという。
「アナタは自分で気づいていないと思うけど、今までずっとワタシをたくさん助けてくれてたの」「アナタが生きてるだけでワタシは幸せなの」
かっこいい夫婦。かっこいい「週女」の企画だ。