「運動会の組体操は危ない」とママ友LINEで相談も「モンペ扱い」? 幼稚園ママの戸惑い
今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。
まだ夏休み気分が残る9月が過ぎ、10月に突入すると、幼稚園や保育園で運動会が開催される。園庭を持たない小規模保育園などは、近隣小学校の体育館や校庭などを借りて行うケースも多い。近年では、祖父母を含めた観覧者の増加の影響もあり、「スペースが足りない」との理由から、小規模の運動会も増えているようだ。
室内競技の目玉として人気なのが、パラバルーン。子どもたちが、直径3~8メートルほどの円形の布のふちを持ち、タイミングを合わせて膨らましたり、中に隠れたりして、波やメリーゴーランドなど表現するレクリエーションだ。
首都圏にある保育園に、5歳になる男児を通わせている綾香さん(仮名)は、「親からすると、子どもがくるくると動き回るパラバルーンは、『撮影が難しい』種目。みんな同じような運動着を着ているため、遠くから我が子を識別するのには、靴下や靴の色が重要なんです」という。
「うちの園では、毎年パラバルーンの演技を年長クラスで行うのが慣例。一度しかチャンスがないので、ビデオカメラでの撮影も失敗できなくて……。去年は、椅子を1列に並べたラインダンスだったため、すぐに息子の姿を見つけられたのですが、今年はそうもいきません。ママ友とのグループチャットでは、事前に靴や靴下の柄を確認し合っていて、意外と『靴下はユニクロのものを履かせる予定』という人が多いことがわかり、被り防止のため、別のものを履かせることにしました」
運動会の季節になると、ママたちの間ではLINEのグループチャットでのやりとりが盛んになると綾香さん。なんでも「運動会の当日も、何時ごろから行けばよいのかなど、打ち合わせしています。うちの園は、在籍児童の保護者と卒園生以外の観覧が禁止のため、来場者が多くて座席が足りなくなるということはないのですが、後ろの方だと撮影しづらいので、できるだけ早めに会場に行くようにしたい。とはいえ、あまりに早く着きすぎても……と。ママ友との情報交換は、結構重要なんですよ」という。いまや、運動会を快適に過ごすために、グループチャットは欠かせないツールとなっているのかもしれない。