海外
ハーヴェイがクソ野郎すぎる

カーラ・デルヴィーニュ、ハーヴェイ・ワインスタインから「ゲイの女はヒゲでも生やしてろ」と侮辱されていた

2019/09/18 19:00
堀川樹里
ハーヴェイを「狂ってる」と思えるほど正常な感覚が残っててよかった!

 オーランド・ブルームとカーラ・デルヴィーニュのW主演ドラマ『カーニバル・ロウ』が、8月30日から動画ストリーミングサービス「Amazonプライム」で配信されている。そのカーラがドラマについて受けた雑誌のインタビューで、セクハラ告発運動「#MeToo」のきっかけとなったハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインからの暴言について語った。

 英誌「Net-A-Porter」では、『カーニバル・ロウ』で演じた妖精ヴィネット・ストーンモス役について、「パンセクシュアル(全性愛)なんだろうけど、この言葉はあんまり好きじゃないのよね。クィア(性的指向が定まっていない、愛にオープンな人)って感じかな」と分析。

 自身のセクシュアリティについても、「数え切れないほど、『あなたはL、G、B、T、Qのどれ?』と聞かれてきた」と述べ、「小さいころは男の人が好きだったのよ。5歳で体育教師に恋をして、彼が別の女性体育教師と結婚した時には何週間も泣いたわ。4年間付き合っていた彼氏もいたし。彼が去った後には、彼の親友と付き合ったの。男性には絶えず、繰り返し傷つけられてきた」と回想。「でも、それがゲイ(同性愛)になった理由じゃないわよ」と、急いで付け加えた。

 変化するセクシュアリティをオープンにすることでキャリアに良い影響があったかと聞かれたカーラは、「初めは、キャリアには何の助けにもならないと思ってたわ」「ハーヴェイ・ワインスタインから最初に言われたのが……『ゲイの女が、この業界で成功を収めることはできない。ヒゲでも生やしてろ』」と吐き捨てるように激白。「私に触ろうとした、ずっと前の話なんだけどね」と苦々しく語った。

 カーラは、2017年10月に起きた、ハーヴェイに対する女優らのセクハラ告発の流れに乗り、インスタグラムでセクハラ被害を公表。カーラがゲイだと公にすれば「ストレート(異性愛者)な女性の役は絶対にこない。女優としてハリウッドで成功することなどできないからな」と脅されたそう。ホテルのロビーで複数のスタッフと打ち合わせした後、ハーヴェイと2人きりになった時に、自分がこれまで寝た女優たちとのエロ話や、彼女たちをいかに有名にさせてやったかの自慢話を聞かされた挙げ句、「部屋に誘われた」のだとか。

 「断ったけど、まだ迎えの車が来てなかったから部屋についていった」「部屋には女の人がいたから、ほっとした。『安心だ!』って。でも彼は、『おまえらキスしろ』と言い始めて。彼女はそれ以上のことをしてきた」「思わず飛び上がって、『私、歌えるんですけど! ご存じでした?』と歌いだしたわ。もっとプロフェッショナルっぽくなるというか、オーディションっぽくなるというか、状況がマシになるかと思って。彼は、歌い終わって帰ろうとする私に近づき、キスをしようとした。どうにかかわして部屋から出られたけど」と明かし、「役はもらえた。でも正直、このことがあったからもらえたんだわ」と包み隠さず明かし、「勇気ある告白」だと大きな話題となった。

 今回のインタビューで、カーラは、「映画のオーディションを始めようとしたら、(ハーヴェイが)いきなり私の女友達の名前を挙げたの。有名人である複数の女友達の名前をね。そして、『おまえ、こいつらと寝たのか?』と聞いてきたの」「こいつ、狂ってるって思ったわ」とハーヴェイへの軽蔑を改めて示した。

 インタビューの冒頭では、「私はたくさんの人たちを不幸せにしてきた。みんなの思う通りにならない人間だという意味でね。権力が気に食わないの」と語ったカーラ。セクシュアリティをオープンにしているだけでなく、権力に屈せず、誰にも媚びない彼女の言葉は、世界中の女性たちを勇気づけている。

最終更新:2019/09/18 19:00
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