滝沢秀明、ジャニーズ舞台『少年たち』演出で「ジャニーさんを冒涜」「胸糞悪い」と批判噴出
2020年のCDデビューが決まっているジャニーズJr.内ユニット・SixTONESとSnow Manが出演する舞台『少年たち To be!』が、9月7日に東京・日生劇場で開幕した。企画・構成・総合演出はジャニー喜多川社長(享年87)が務めてきた作品だが、7月9日に亡くなったことを受け、ジャニーズアイランド・滝沢秀明社長が演出プランを引き継いだという。しかし初日を迎えた後、今作に対して「滝沢は演出向いてない。辞めれば?」と、多くの批判が噴出する事態となった。
1965年の初演以降、数々のジャニーズタレントが引き継いできた『少年たち』シリーズ。デビュー前のKis-My-Ft2、A.B.C-Z、ジャニーズWESTメンバーなども出演しており、上演ごとにストーリーやテーマの変更は生じているが、根幹で描かれるのはさまざまな事情によって刑務所に入った少年たちの葛藤、友情、夢の物語だ。今年3月には『映画 少年たち』が公開され、近年の舞台版と変わらずSixTONES、Snow Manがメイン出演している。
2組による舞台『少年たち』は5年目となったが、“脱獄シーン”が開始数分で描かれるなど、これまでとはガラリと異なる内容だったとか。また1幕で登場する、それぞれが自身の思いを吐露するシーンについては、ニュースサイト・マイナビニュースの記事によれば「自分たちのことを手紙に書いて脚本家さんに渡すという、今までにない台本の作り方をしている」(田中樹)そうだ。
そして、物語の最後に“ジャニー社長の肉声”が流れるという仕掛けも話題に。これは、2015年のラジオ『蜷川幸雄のクロスオーバートーク 』(NHKラジオ第1)にて、演出家の蜷川氏と対談した際の音声で、ジャニー社長がアイドルの育成について言及した部分を使用。マスコミの取材に応じた滝沢社長は、この演出に関して、「ジャニーさんは『YOU、ダメだよ』ってニヤニヤしていると思いますが、全ての言葉が詰まっている」と、述べていた。また、ジャニー社長は作品の構想をメモに残していなかったため、滝沢社長がこれまでの発言の意図をくみ取り、ステージを再構築したそうだ。
「従来の『少年たち』のラストでは仲間の1人が死去するのですが、滝沢は誰も死なない設定にして『50年後に再会する話』に変更。滝沢いわく、今作の準備に取り掛かっていた時は、ジャニー社長が入院中だったこともあり、『心がグラグラしていた時で死をテーマに入れたくなかった』とのこと。『少年たち』名物の桶を使って踊る桶ダンスをはじめ、50年後に再会する物語となったことからSixTONESとSnow Manの“おじいちゃん”シーンや、マジックコーナー、滝沢社長の“お気に入り”とされるSnow Man・ラウールのソロダンスなど盛りだくさんの舞台になっているようですが、物語に一貫性はないと批判されています。ただ、最後に日替わりで手紙を読む場面は、彼らのストレートな告白に涙するファンが続出しているとか」(ジャニーズに詳しい記者)
開幕後、観劇したファンの間では「すぐ脱獄して延々と自分語りで、いきなりおじいちゃんコントからの桶ダンス。脈絡も何もない」「何これ? スピンオフのコント? おじいちゃんコントの長さどうにかして」「『少年たち』のエッセンスのカケラも残ってない。何も心に届かないし、お粗末すぎる」「随所に滝沢の匂いしかしない、まさに『滝沢たち』」といった酷評が相次いだ。
さらに、「ジャニーさんの『少年たち』は昨年の舞台と映画で終わった。本当にひどすぎ」「伝統ある『少年たち』が全く違うモノになって悲しい……ジャニーさんへの冒涜」「滝沢はジャニーさんが伝えたかったことを理解できてない。胸糞悪い」「何が『死をテーマに入れたくなかった』だよ。客にとってはそんなの関係ない。滝沢が『少年たち』をぶち壊した」と、否定的な感想が多く見受けられる。
「5年連続で主演をやり遂げたSixTONESとSnow Manは今回で同舞台から卒業するそうですが、ファンは彼らにとって最後の『少年たち』がこういった非難の声ばかり目立つことに、胸を痛めています。そもそも、ジャニー社長が生み出す舞台自体も『ストーリーが破綻している』とよく言われてきましたが、一部ファンは『ジャニー社長はトンチキだけど、伝えたいことがはっきりしてたから見られる。でも滝沢はトンチキな上に伝えたいことがさっぱりわからない』と手厳しい評価を下しています。また、ジャニー社長の肉声を流す演出も顰蹙を買い、『ジャニーさんは自ら表に出たがる人じゃなかった。肉声って必要なのかな』『ジャニーさんの死はエンターテインメントじゃない』『よくジャニーさんの死をお涙頂戴に利用できるよね。理解できない』と、辛口コメントが飛び交っています」(同)
なお、本編中はSixTONES・田中が実兄の元KAT-TUN・田中聖を連想させるようなセリフを話す場面も。聖といえば、13年に「度重なるルール違反行為があった」としてジャニーズ事務所から専属契約を解除されるなど、“ヤンチャ”なキャラで有名だが、樹が「兄貴なんて関係ない。俺は俺なんだよ!」と、複雑な胸中を明かす一幕があったという。とはいえ、田中兄弟は仲が良いことで知られるため、「役と本人の過去がリンクしてる演出はいいと思うけど、兄貴に関するセリフを言わせるのは……」「つらかった過去をお涙頂戴劇にするのはやめてほしい」「樹は聖を誇りに思ってるし、兄貴は関係ないとか絶対思ってない」「滝沢、樹になんてセリフ言わせてるの……感動するとでも思った?」と、滝沢社長への失望の声が上がっている。
一方で、作・構成・演出をジャニー社長が手掛け、今年からKing&Princeの岸優太が座長に抜てきされた舞台『DREAM BOYS』(帝国劇場、9月3日~27日)は、KinKi Kids・堂本光一が脚本の手直しや演出面をサポートしている。こちらは「新生ドリボ、良すぎた! ストーリーもわかりやすい」「ドリボは前までとは全く別物ってほど見やすくて、引き込まれる!」「それぞれの心情がわかりやすい演出になってる。やっぱ光ちゃんの指導スゴい」と絶賛の嵐。それだけに、ネット上では「『少年たち』も滝沢じゃなくて光一くんにプロデュースしてほしかった」「これから、ジャニーズ舞台の演出は光一さんが全部やって」と、望む人も少なくない。
『少年たち』は28日まで続くが、千秋楽に向けて演出や脚本の“テコ入れ”が行われ、ファンが納得するような内容に仕上がるのだろうか?