「ジャニーさんお別れの会」嵐・櫻井翔のコメントに見る、美 少年をめぐるジュリー氏の思惑
ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長の「お別れの会」が9月4日に開催され、所属タレント154人が参列したことが各メディアで報じられた。タレントたちのコメントがテレビで紹介されたが、こんな厳かな雰囲気の中でも、10代の頃からまったく変わらないピュアな面を見せる嵐・相葉雅紀のコメントには、ちょっと泣かされた。
「僕が嵐になって、初めてジャニーさんから『こういうふうに会見で言いなさい』って言われたのが、『世界中に嵐を巻き起こしたいって言いなさい』っていうところから僕はスタートしたので、一番最初に『嵐』になってもらった言葉っていうのも思い出したりもしました。(嵐はグループとしては活動休止するが)一旦は、そこまでは世界中に嵐を巻き起こしたいですって気持ちで、また改めてやっていこうかなって思いました」
おそらく隣に立つ二宮和也などは、「何回『世界中に嵐を巻き起こしたい』って言うんだよ!」と心の中でツッコんだのではないだろうか。相葉がジャニー氏に言わされた「世界中に嵐を巻き起こしたい」のセリフは、彼らのデビュー会見から現在に至るまで、過去VTRの放送も含めて、いやというほど繰り返されてきた。
デビュー会見の中だけでも、あらゆる質問に対する答えとして、相葉の口から何度も何度も繰り返されたこのフレーズ。それを「お別れの会」でも、省略することなく律儀にフルで何度も言うところが、まるで小学生の卒業式の「呼びかけ」のセリフのようで、微笑ましい。
嵐というグループが国民的アイドルグループになっても、全員が30代になっても、2020年いっぱいでの活動休止が決まっていても、相葉がいる場所はずっと変わらないのだということを改めて感じさせられた。その一方で、櫻井翔のコメントには、ちょっとギョッとした。
「5月に後輩の美 少年のコンサートを見に行ったときに」と語りはじめ、それが元気なジャニーさんに会った最後だったことを明かしたのだ。この言葉、一見、何も違和感がないかもしれない。しかし引っかかったのは、櫻井がわざわざ、まだ世間の知らないジャニーズJr.のグループ名をここで出したこと。普通に、「後輩のライブ」あるいは「Jr.の子たちのライブ」で良いはずなのに、「美 少年」という名前を出したところには、明らかに彼らを売り出したいという意図があるように思えた。