とにかく明るい安村の「世間が不倫を許さない理由」に疑問――自ら「嫉妬買った」と語るリスク
羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます
<今回の有名人>
「自分も我慢してるからじゃないですか?」とにかく明るい安村
『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系、8月13日)
8月13日放送の『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)で、とにかく明るい安村を久しぶりに見たと思ったら、それもそのはず、“干されて”いたそうだ。売れない時代を支えてくれた妻と結婚し、一児をもうけ、マイホームパパで売っていた安村だが、「週刊文春」(文藝春秋)に不倫を撮られてしまう。妻には土下座して詫び、許してもらったそうだが、この影響で収録済みだった番組はお蔵入り、30本以上の仕事がキャンセルで、現在もメディアでの仕事は0らしい。
同番組では「なぜ世間は不倫を許さないのか?」といったテーマで、安村センセイが解説を進めていく。センセイいわく、「人類みなスケベ」。性欲は三大欲求の1つだが、それを理性でかろうじて抑えている。自分が我慢している中、誰かがルールを破ると「ずるい」と感じる、ある種のジェラシーから、バッシングに転じるそうだ。
簡単に言うと、世間が不倫を許さないのは、嫉妬ゆえと安村は思っているのだろう。しかし、本当にそうだろうか。
芸能人の不倫と、発覚後のペナルティーを見ていると、ある法則性に気づく。性別、年齢でペナルティーが変わってくるのだ。不倫を撮られた芸能人、ジャンル、年代(当時)、ペナルティー(報道等でわかっている範囲での)を、男女別に挙げてみると、以下の通り。
<男性>
俳優
渡辺謙(50代)降板などのペナルティーはなし
袴田吉彦(40代)同上
原田龍二(40代)舞台『サザエさん』は降板するが、『5時に夢中!』(TOKYO MX)の司会は続行。
お笑い芸人
宮迫博之(40代)降板などのペナルティーはなし
千原せいじ(40代)同上
千鳥・大悟(30代)同上
ミュージシャン
ゲスの極み乙女・川谷絵音(20代)降板などのペナルティーはなし
<女性>
女優
斉藤由貴(50代)大河ドラマ降板、CM契約を解除するが、まもなく復帰
藤吉久美子(50代)降板などのペナルティーはなし
バラエティータレント
ベッキー(30代) レギュラー番組を全て降板、CMの契約解除。約4カ月間休業する
矢口真里(30代) レギュラー番組、CMの契約解除。約1年4カ月休業する
アナウンサー
フジテレビ・秋元優里(30代) アナウンス室から異動
こうやって見てみると、男性芸能人はジャンル、年代を問わず、不倫をしてもペナルティーはない、もしくはあっても軽いと言うことができるだろう。女性芸能人の場合、50代の女優陣は比較的軽傷だが、30代の若いゾーンの女性たちへのペナルティーはかなり重いと言える。