田中圭『あなたの番です』、大爆死からV字回復果たしたワケ――秋元康の作戦とは?
日本テレビ系で25年ぶりの“2クール連続ドラマ”となった『あなたの番です』が、8月18日の放送で第17話を迎える。4月期クールの第1章は、視聴率が1ケタ台を連発し、一部業界関係者からは「2クールは勝負に出すぎなのでは」と心配する声が聞こえてきたものの、7月期クールからの第2章では2ケタ台を獲得する回もあり、「視聴率挽回の理由」に注目が集まっているという。
「同作は、とあるマンションの住民会で行われた『交換殺人ゲーム』が発端となり、殺人事件が次々と勃発。住民同士が疑心暗鬼に陥りながらも、事件の真相を追求するミステリードラマです。第1章の主人公は302号室の手塚翔太(田中圭)と菜奈(原田知世)夫妻でしたが、第10話で菜奈が殺されてしまうという衝撃の展開に。第2章は翔太と、304号室に引っ越してきた二階堂忍(横浜流星)を中心に“犯人捜し”をする『反撃編』となっています」(芸能ライター)
しかし当初、同ドラマは第1話の平均視聴率8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で発進後、第2話6.5%、第3話6.4%と早くも低迷。第4話でいったん7.1%まで回復したものの、その後は再び6%台を推移し、第6話は現時点での自己最低6.3%を記録した。第1章終盤の第9話も8.0%、第10話7.9%とイマイチの成績だった。
「ネット上からは『犯人は誰?』『地上波ドラマにしては怖すぎる』といったコメントが散見され、盛り上がりをみせていた一方、一部田中ファンからは『圭くん目当てで見始めたのに、出番が少ない』『いくら年下夫の役とはいえ、ぶりっこしすぎで気持ち悪い』との不満が寄せられていた。そんな状況もあってか、視聴率も低空飛行が続いていたため、一部業界内では『2クール連続にしたのは日テレのミス』などとささやかれていたんです」(テレビ局関係者)
しかし第2章が始まると、第11~12話で初の9%台を獲得し、第13話では現時点で自己最高となる10.9%をマーク。第14話は後退しながらも9.5%に踏みとどまり、第15~16話は同率10.2%を記録した。
「第1章よりも第2章のほうが明らかに数字が良くなっています。ネット上の感想を見ていると、後編は“謎解き”が中心となっているため、視聴者の推理熱がヒートアップしている様子。また、菜奈を失った翔太からは、“ぶりっこ”要素がなくなり、その辺の批判が激減したことも、視聴率に反映されているのかもしれません」(同)
このV字回復の裏には、綿密な数字分析があるとか。
「ドラマの企画・原案を担当する音楽プロデューサーの秋元康氏が、ドラマの瞬間最高視聴率までチェックして“数字を取れる場面”を分析し、翌週以降の台本に取り入れるほどの力の入れようをみせているそうです」(同)
前週第16話は、202号室の黒島沙和(元乃木坂46・西野七瀬)のストーカーで、一連の殺人犯と思われた内山達生(大内田悠平)が死んでしまった。しかし第17話では、まだ事件は解決していないと考える翔太が、殺された刑事・神谷将人(浅香航大)が死ぬ前に発送していた“手がかり”を受け取る……という内容が予告されている。少しずつ真相が明らかになる中、視聴率もまだまだ上昇しそうだ。