「an・an」SEX特集「深い愛を育む」というテーマを棒に振る、田中圭の「ヤンチャなエッチ観」
続いては、7人の女性がインタビュー形式で忘れられない性体験を告白する「心揺さぶる、甘美なひととき…。7人が語る幸福なセックス。」。冒頭の記事で「セフレ文化が衰退」「30代女性の25%がバージン」と書かれていたはずが、この7人はかなり奔放です。
例えば、典子さん(32歳・派遣社員)の経験人数は、「思い出せる限りで」40人。サイパンでダイビングの指導をしてくれた男性との一夜を振り返り、「私は、たまらず『アーーーン』と歓喜の雄叫びをあげてしまったんです」とのこと。
また、みどりさん(30歳・販売員)は経験人数約30人。アプリで知り合った10歳上のセフレと大人の玩具を使った体験が忘れられないそうで、「私は悶えるように『アーーーン』とはしたない声を出して、史上最高のエクスタシーの中に落ちていきました」と話しています。
お気づきでしょうか。典子さんも、みどりさんも、「アーーーン」と言っています。7人中2人が、インタビューで「アーーーン」と言うでしょうか。どうも、創作の匂いがします。また、7人の体験談がどれも、芥川賞作家・宇能鴻一郎氏(「あたし〇〇しちゃったんです」などのフレーズによる、告白スタイルの官能小説を確立)の文体を意識した語りになっているあたり、その道のプロが手掛けたのでは、と感じさせました。これが創作物であるなら、多すぎる経験人数や一夜の過ちを武勇伝のようにしているのも納得できます。
しかし次の女性のインタビューでは”創作疑惑”が少し揺らぎました。経験人数70人以上で現在も更新中という、あおいさん(29歳・会社員)。
同棲中の彼氏がいながらセフレも2人いるという、体力オバケな彼女の最高の体験のお相手は、舘ひろし似の元上司(推定60歳)。ずっとその舘ひろし似と致してみたかったとのことで、「お店を出る前にトイレへ行き、デリケートゾーン用のシートで拭いて、気合いを入れ直しました」とも話しています。「え、それ要る?」と思わざるを得ない些細な情報で、これが創作であるなら、相当キャラ設定を練ってきたな……と感心すらしてしまいます。謎は深まるばかりです。