ジュリー新社長とJr.育成・滝沢秀明――東西のジャニーズJr.めぐる思惑と“事情”
ジャニーズ事務所の新社長に就任することが確実視される、藤島ジュリー景子氏とは、どんな人物なのか――。素顔に迫る当シリーズ。
ジャニーズ事務所にはデビュー組からJr.まで数百ものタレントが揃っているが、彼らからの信頼をジュリー氏はどれほど集めているのだろうか。そもそも、Jr.の育成やタレントの世代交代にジュリー氏は消極的であるともいわれているが――。
「なんでも、ジュリー氏は一時、Jr.をこれ以上デビューさせないと決めていたともいわれています。ジャニー氏が力をつけてきたJr.のデビューを指示しても、ことごとくジュリー氏に“待て”をかけられていた。デビュー組だけで手いっぱいで、これ以上、案件を増やしたくないというのが、その理由だといわれていますが、デビューという目標を失ったタレントたちは気の毒でしかありません。ジャニー氏が、『もう僕の会社じゃない』と周囲にこぼし、デビューのお預けを食らっているJr.に泣きつかれると、『こんな事務所は辞めたらいい』とまで話していたと報じられましたが、実際に辞めた者は何人も出ています」(音楽関係者)
ジャニー氏が、育成の後継者に滝沢秀明を指名したのは、そんなJr.を立て直すためだったのだろう。ジャニーズの繁栄のカギは、次世代の育成にあることは自明だが、ジュリー氏にはそこへの意識と情熱が感じられなかったのだ。
「ジャニー氏は、自身が一代で築き上げたアイドル帝国の存続のカギこそ、Jr.の育成と考えていますが、これをジュリー氏には任せられないと思っているからこそ、滝沢を引き込んだわけです。そして現在は、滝沢の影響力が大きくなることを懸念してか、ジュリーは自身が育てた関ジャニ∞・横山裕を、関西Jr.の育成担当のようなポジションに置いて、なにわ男子、Lilかんさい、Aぇ!groupといった関西Jr.の動きを活発化させ始めました。こうして、それまで放置されていたようなポジションの関西Jr.を露骨に推しだしたものの、ジュリーさんがこれにどこまで本気かはわかりません」(同)
東京のジャニーズJr.をまとめる滝沢と、関西をまとめる横山裕。その構図は、90年代のJr.黄金期を知るファンには胸が熱くなるものだが、その背後には一筋縄ではいかない“事情”が見え隠れするようだ。果たしてジュリー氏は、これからのジャニーズにどんな未来像を描いているのか――。
(渡邊孝浩)