元KAT-TUN・田口淳之介、初公判でプロポーズは判決に影響する? 弁護士が解説
今回、田口と小嶺が2人一緒の公判となった点について、一部メディアでは「芸能人の薬物事件では異例」と報じられ、ネット上でも「なぜ?」との疑問が出ているが、山岸氏は「大麻は、1人ではなく、パーティーなど複数人で使用するケースが多い。逆に覚せい剤は1人で使用することが多いですね」という特徴を述べたうえで、次のように解説する。
「複数で逮捕された場合、1人で裁判を行うと『私は相手に誘われてやっただけ』『今回が初めてです』など、自分だけは軽い罪であるといった言い逃れをする可能性があります。それをさせないために、一緒に裁判を行うのです。田口被告と小嶺被告の場合も同様で、どちらが主体となって大麻を使用したのかについて、自己保身に走ることがないようにしたのでしょう」
こうした経緯から、2人そろって交際継続、またゆくゆくの結婚を宣言するに至ったわけだが、世間では「再犯の可能性を高めるのではないか」「裁判官の心証を悪くする」などの声が出ている。一般論として、一緒に薬物を使用して逮捕されたカップルが、その後も交際を続けると、「再び薬物に手を染めてしまう可能性はあると思います。人間というのは、弱いものですから」と山岸氏は言う。
「ただし、“裁判官の心証”としては、何とも言えません。『一緒に大麻を使用していたのだから、またやるだろう』と考えられる一方、『お互い監視し合うことで、もう二度と大麻を使わないだろう』とも考えられます。つまり、どちらにも捉えられるわけです。大事なのは、両被告がいかに裁判官を説得するか。交際継続という選択をすることで、『二度と大麻に手を染めない』と、裁判官に納得してもらえればいいのです。別れる/別れないは男女の恋愛の話であって、薬物をやる/やらないの話ではありません。なので『別れると言った方が裁判官の心証がいい、交際を続けると言うと心証が悪い』ということではなく、たとえ法廷で『別れます』と宣言しても、裁判官はまず信用しないでしょう」
なお、ネット上では、小嶺が暗に「田口のファンのせいで」大麻を使用するようになったと示唆し、田口もまた「彼女が私や私のファンに気を使って自分自身をすり減らしていた」と話したことから、ネット上では「そうであれば交際をやめればよかったのでは?」「ファンのせいだというなら、芸能活動をやめればいいのに」といった厳しい声も聞こえてくる。これについても、山岸氏は「ファンがどうこうという話は関係ありません。ただの言い訳でしかなく、ファンから嫌がらせを受けたとて、大麻を使用していい理由にはなりませんから。それは当たり前のことです」とピシャリ。
検察側は田口と小嶺それぞれに、懲役6カ月を求刑し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めているが、山岸氏いわく「大麻所持、初犯であれば、その程度だと思います。執行猶予が付くことでしょう」とのこと。初公判に関して、「まるで恋愛ドラマ」などと揶揄される向きがあるものの、「そういったポーズをとったところで、裁判官はだまされません。通常の一般人と変わらず裁かれます」ときっぱり断言した。
判決は7月30日に言い渡される。田口と小嶺は、いまどんな心境で判決を待っているのだろうか――。