眞子さまと小室圭さんの結婚は、なぜ不安視される? 「現代日本の結婚」が孕む問題点
――そんな中、妹の佳子さまが「私は、結婚においては当人の気持ちが重要であると考えています」「姉の一個人としての希望がかなう形になってほしい」というお気持ちを表明され、話題を集めました。
山田 若い人たちの間では、眞子さまと小室さんの結婚を応援するという人も多いようです。以前、ゼミの学生たちにもアンケートを取ったのですが、4分の3がお二人の結婚を応援すると回答していました。恐らく、まだ結婚生活をリアルに想像できないからでしょう。
――小室さんは、国際基督教大学卒で、前職は三菱東京UFJ銀行、さらに一橋大学大学院国際企業戦略研究科(経営法務専攻)にも通っていました。現在も、米フォーダム大学に留学し、国際弁護士資格の取得を目指しており、こうした経歴等を見ると、今後の経済生活は安定しそうだとも考えられますが……。
山田 確かに本人の経歴を見れば一般的には文句は言えないとは思いますが、ご実家が借金トラブルを抱えているとのこと。日本では、結婚において「いざとなった時のバックアップがあるか」、つまりフローよりストックの方が重要視される面があります。眞子さまは結婚によって民間人になると、ご実家から金銭的支援を受けることができなくなります。国民の税金を使うことになってしまうからです。そのため、男性側の実家の経済力に注目が集まり、「いざとなった時、皇室の女性としての体裁を保てるだけの支えはあるのか」と、結婚が不安視されるのではないでしょうか。なお、中国でも、結婚において夫側の実家の経済力を見られる傾向があります。「新居の頭金は夫の実家が払うもの」という空気があるのです。
――確かに一般的な結婚でも、「相手の実家」を見るということはあると思います。
山田 雅子さまが天皇陛下とご結婚されたとき、キャリアウーマンである点が話題になりましたが、世間的に「驚かれる」「拒否される」といった空気はありませんでした。なぜなら、ご実家の小和田家が名家だったからではないでしょうか。
ただ、眞子さまは“生活水準が落ちても好きな人と結婚したい”といったスタンスのようにも見受けられますし、若い人たちはその点を支持して、「応援したい」と感じているようにも思います。