嵐・松本潤、ジャニー社長の容態報告のウラに見えたジュリー副社長の“意思表示”
7月1日、嵐がグループ初の展覧会『ARASHI EXHIBITION “JOURNEY” 嵐を旅する展覧会』の初日を迎え、会見を開いた。その中で、松本潤が「ボクたちからご報告させていただきたく思いまして」と中央に立って切り出し、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長が6月18日にくも膜下出血で救急搬送されたことを報告した。
一部メディアが「重篤な状態」と報じ、ネット上では死亡説まで流れたジャニー社長の容態。日頃からジャニーズ事務所と昵懇のメディアもほとんどが状況を知らされず、そのため秘密裏に識者からのコメント集めなどに奔走。番組や記事の準備をしつつ、何らかの情報発表を待つ状態が続いていた。そしてファンは、雑誌記事やネットのうわさに不安を抱きつつ、ひたすらに健在であることを祈るばかり。
そんな折、ジャニー社長の容態について初めて正式な発表がされた。しかし、その発表が意外にも嵐の口から、それも「イベントに関する取材の場」だったことについて、ネット上には次のようなコメントが続出していた。
「なぜ嵐が? なぜ松潤?」「ジャニーさんの病状を松潤が伝えるの? 普通は会社の人が出てきて言うもんじゃないの?」「くも膜下出血だったことを、なぜ副社長でもなく松潤が伝えるんだ」「なんで松潤、ひいては嵐だったんだろう。表に出ているタレントでは、ヒガシやマッチが立場上・年齢上適任だと思うけれど」
近藤真彦の名が挙がるのは、確かにそのとおりだと思う。SMAP解散のきっかけとなったとされる、「週刊文春」(文藝春秋)のメリー喜多川副社長の独占インタビューにおいて、記者に向かって「誰が一番上?」と問い質し、「近藤真彦」と答えさせ、さらに呼びつけた飯島三智氏にもわざわざ同じ質問をして「近藤真彦です」と言わせていたのは、誰もが忘れられない衝撃的なやりとりだった。
しかし、こうした場で嵐が発表すること、それも「イベントの会見の場」というのが、いかにも一般芸能事務所の常識とはかけ離れた、オリジナリティー溢れるジャニーズ事務所らしい。ここには当然ながら、ジャニーズ事務所を今後、藤島ジュリー景子副社長が引き継いでいくという意思表示が見える。そして、その「顔」としての役割を、松本を中心とした嵐の面々が――2020年をもってグループとしての活動休止が決まっているものの――引き続き担っていくことも、ここに改めて表明されたように思った。
余談だが、松本の報告の中で、「ジャニー喜多川が緊急搬送されました」「報告を受けて僕らは翌日19日、5人でジャニーさんのもとにお見舞いに行きました」「この話で暗い会見になるのはジャニーも望んでいないと思いますので、明るく楽しくやりたいと思います」と、ジャニーさんの呼称が次々に変わり、最終的に呼び捨てになっていたことについても、ネット上ではこんな反応が見られた。
「『ジャニーさん』でしょ。呼び捨てしないで」「ジャニーって、呼び捨てかよ」「途中からジャニーさんを呼び捨てしてて笑った」
松本としてはおそらく、事務所を代表して正式な報告をするにあたり、「ジャニー喜多川」とフルネームの呼び捨てで語り始めたはずだ。それが、「僕ら」との関係で普段の「ジャニーさん」呼びが口から出て、最終的に「身内」として、敬称を省略しつつ親しみも込めて「ジャニー」になったのだろう。
しかし、「身内」として報告するのであれば、一貫して「ジャニー喜多川」のフルネーム呼び、それがまだるっこしいのなら「喜多川」で良いのではないかとも思うのだが……。
ともあれ、詳しい病状については依然として不安が残るものの、今は入院治療中であることがわかったジャニー社長。その発表に、ファンはひとまず胸をなでおろしたことだろう。ジャニーさんの回復を心より祈るばかりだ。
(南山ヒロミ)