マンコでスプーンを曲げ、火を吹く――“花電車”を始めたワケ【伝説のストリッパー・ファイヤーヨーコ対談】
曼荼羅 ヨーコさんの花電車を見に来る方は、男性と女性のどっちが多いですか?
ファイヤーヨーコ ストリップ劇場ではなくライブハウスとかだったら、半々ですね。女性の方が多いかもしれない。エロがないんで、私(笑)。いいんだか悪いんだか、パンツを脱いでもエロくないんですよ。だから、「えぇーストリップ?」っていう女性の偏見をブッ飛ばしてしまうみたいで。気軽に見に行けるストリップの代表なんじゃないかと思うんですよ。要するに、電撃ネットワークの女版みたいな。そんなノリなんで、別にまったくエロじゃないですね。
曼荼羅 女子同士で誘い合っても行けそうですね。
ファイヤーヨーコ そうそうそうそう。「全然そんなんじゃないから」って言える、数少ない本当に“エロが全くない芸人”です。良いのか悪いのかわかりませんけど(笑)。
曼荼羅 逆に、エロいショーだとどんなものがありますか?
ファイヤーヨーコ まぁストリップだと、天狗ショーとかね。バイブレーターを入れながらオナニーするとか。ディルドをアナルと前の二本挿しする人もいましたし。それでも、綺麗な女の子がやれば、女性が見ても綺麗なものに見えるし。踊る子の目指すとこによって、エロくもなればエロくなくなりもしますね。演者次第かな。
曼荼羅 ヨーコさんが見てきたストリッパーの中で、強烈だった方はいますか?
ファイヤーヨーコ 私は踊りの部分が苦手だったんですよ。そんな別に、大してうまくない。苦手意識がすごく強くて、踊りがうまい人のステージを見て泣いたこと、泣かされたこといっぱいありますよ。「あなた『劇団四季』でも行けたのに、なんで? なんで脱いでんの?」っていうようなね、そんな人を見てきました。もうプロ顔負けというかね。『劇団四季』超えてるでしょ! っていうような子がいっぱいいるんですよね。それ見ると、鳥肌立つし泣かされるし。私が鼻くそほじっている時に努力してるから、差がつくのは当たり前なんですけど。
曼荼羅 いますよね。そういう脱がなくても生きてけそうな人。
ファイヤーヨーコ 私はデビュー当時、花電車の技量的には完成されていたし、若かったのでパワーもあって最盛期。でも、こっち(トーク)がついてこなかったんですよ。ステージって集団催眠みたいなもんで、お客さんを盛り上げるのは、“しゃべり”に懸かってるわけじゃないですか。その緩急のつけ方、笑わせ方とか間の取り方とか、それを勉強するためにお笑いとか見に行きましたね。
曼荼羅 お笑いとはびっくりです! どういった方を見てきましたか?
ファイヤーヨーコ 一番勉強になったのは電撃ネットワーク。今はもう亡くなられた、司会の三五十五さん。この方の緩急のつけ方、話の持って行き方、気合の入れ方とかね、お客さんに向かってパワーがバンバン出てるわけですよ。この人はすげぇなと思って、しょっちゅう日本全国、海外まで追っかけていましたね。実際に可愛がってもらって、全国ツアーの前座で出させてもらったりとか。でも、それだけじゃ物足らず、しょっちゅう追っかけてました。
曼荼羅 ファン?
ファイヤーヨーコ ファンです。仕事仲間でもあり、先輩であり、ファンでありみたいな感じで、そっから学びましたね。こっち(トーク)が身になるまで、5年くらいかかりましたね。集団催眠状態に持っていけるまで。
曼荼羅 でも尊敬できる人や勉強になるなって思える人に出会えたのってラッキーですよね。
ファイヤーヨーコ そうそう。
*曼荼羅*(まんだら)
デリヘルで風俗デビューし、出稼ぎ&吉原ソープを掛け持ちした後、現在は素人童貞などSEXに自信のない悩める男性のためにプライベートレッスンをしているアラフォー風俗嬢。子宮筋腫と腎臓の手術経験があり、現在は子宮頸がん中等度異形成持ち。売りはHカップのおっぱい。
ブログ「続・おちぶれ続けるアラフォーでぶ女の赤字返済計画」
悩める男性のためのSEXレッスン「プライベートレッスン」
――後編は7月◎日公開