秋篠宮家・佳子さま、ヒップホップダンサーの夢も? 弁護士に聞く「皇族の職業」問題
まず、皇族の趣味に関してだが、愛子さまが幼少期に熱中されていたという「相撲」、眞子さまが部活動で取り組まれていたという「スキー」に比べ、確かに佳子さまの「ヒップホップダンス」は「皇族の趣味としては意外」と感じる人もいるだろう。しかし一般的な若者の趣味とすればなんら違和感はなく、「皇族だからという理由で、趣味に何かしらの制限があるということはない」とX氏は断言する。
一方で、ダンサーという職業に就くことは可能なのだろうか。上皇両陛下の長女である黒田清子さまは、学習院大学文学部を卒業後、公益財団法人山階鳥類研究所非常勤研究助手であったほか、例えば高円宮家の承子さまは、公益財団法人日本ユニセフ協会の常勤嘱託職員、三笠宮家の彬子さまは日本赤十字社の常勤嘱託職員として勤務されている。そんな中、佳子さまがダンサーの職に就き給与を得るのは、現実的なのだろうか。ひいては皇族は職業選択に制限があるのだろうか。
「少しざっくりとした回答になるのですが、佳子さまも含め皇族の方々は、皇族である限り“公務”から離れることはできないため、あまりにも忙しく、“世間的な職業”に就くことは事実上できない、というのが真実です」
「皇族の方々は多忙」という話は少なからず耳にするが、「具体的にご公務というのは、新年祝賀や一般参賀、各種祭祀・儀式などの『宮中公務』、国民体育大会や国民文化祭、各種式典等へのご出席などの『行幸啓』、諸外国の元首等との親善などの『国際親善』など、さまざまなものがあります」という。
「これらを両陛下のみならず、秋篠宮さまご一家、三笠宮さまご一家、高円宮さまご一家などが行っておられるのですが、例えば、秋篠宮さまご一家(皇嗣殿下、皇嗣妃殿下、眞子内親王殿下、佳子内親王殿下、悠仁親王殿下)のご公務だけでも、今年1月から5月末まで190件近くあり(宮内庁発表)、佳子さまに限って言えば約50件(ご家族との同席も含む)あります。こうした多忙な状況において、朝に出勤して夜に退勤するというような“世間的な職業”ができるはずもありません」
つまり、皇族方は、皇族としている限り、ご公務が仕事であり、「公益法人の理事長などに就任されてもいますが、あくまで名誉職です」とのこと。そのため、趣味が制限されるということはないものの、職業は制限されることになり、「佳子さまがダンサーという職業に就き収入を得る、というのはまずないでしょう」。
しかし、清子さまが労働によって給与を得た史上初の内親王となったように、時代の移り変わりとともに、職業選択の幅が広がるといったことは考えられないのか。
「両陛下、皇族の方々に対し、日本国民が描く『皇室の方々はこうであってほしい』という“皇室像”が変わらなければ、皇族の方々が就職される職業の内容も変わらないのではないでしょうか」
5月発売の「自身」では、ダンスを封印して初の海外ご公務を行うとも伝えられた佳子さま。職業にすることは現状難しいものの、佳子さまにダンスを続けてほしいと願っている国民も決して少なくないはずだ。