サイゾーウーマンカルチャーインタビューオンナたちの釜ヶ崎 カルチャー インタビュー オンナたちの釜ヶ崎――圧倒的「男性社会」で生きてきた「私娼」「女性ホームレス」の姿 2019/06/15 19:00 サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman) インタビュー 映画『月夜釜合戦』公式サイトより 大阪府大阪市西成区の北部に位置する、あいりん地区――旧地名の「釜ヶ崎」と呼ばれることも多い同地区は、簡易宿所や寄せ場が集う「日雇い労働者の街」「ドヤ街」として、全国的にその名を知られている。「酔っ払いのおっちゃんたちが路上でたむろしている」「盗品や薬、違法DVDなどを売る泥棒市をやっている」「シャブの取り引きや賭博は日常茶飯事」「治安が悪いので女性は昼間でも行かない方がいい」――そんな種々雑多な「釜ヶ崎のウワサ」を耳にしたことがある人も少なくないのではないか。 そんな世間から“特殊な街”という印象を持たれている釜ヶ崎を舞台にした映画『月夜釜合戦』が、今春全国ロードショーされた。古典落語『釜泥』をベースに、釜ヶ崎の繰り広げられる騒動を描いた人情喜劇で、昨年ポルトガルで開催された「ポルト・ポスト・ドック国際映画祭」のインターナショナルコンペティション部門で、日本映画初のグランプリを受賞。同作は、映画ファンからも好評を得ており、今年3月東京公開含む2巡目の全国公開も行われている。 同作の大きな特徴は、主人公を含め、釜ヶ崎に暮らす「女性」の姿がクローズアップされている点だ。先に記したように、釜ヶ崎から連想されるイメージは男性が中心にあるが、釜ヶ崎の女性たちは、いったいどのように生きているのか――今回、『月夜釜合戦』の監督・佐藤零郎氏と、女性ホームレスの研究を行う立命館大学産業社会学部准教授・丸山里美氏に話を聞いた。 次のページ 釜ヶ崎に存在した、マッチ売りの老婆 123次のページ Yahoo 新品本/日本三文オペラ 開高健/著 関連記事 デヴィ夫人は、なぜ性犯罪を軽くとらえるのか? 貧困から脱却した彼女の「性」の価値観ヤクザの妻だって、ソープランドやスーパーでバイト――元極妻が考える「貧困」「婦人公論」の“親子貧困”特集にみる、家族という“普通”の揺らぎ「貧困ビジネス」がなくならないワケ あえて劣悪な環境を選ぶ人もいる生活保護の現実最低賃金が1,300円になれば風俗嬢は激減する 風俗から見る女性の貧困と格差問題