ジバンシィの新広告塔となったアリアナに、オードリー・ヘップバーン息子が「マネ」と苦言
ロングストレートのポニーテールがトレードマークの、小柄でキュートな歌姫アリアナ・グランデ。若い女性を中心に世界的な人気を誇る彼女は、これまでカリフォルニア発の服飾ブランド「GUESS」、フェミニンな女子向けのイギリスの服飾ブランド「Lipsy」の広告にも登場。ほかにもコスメやスポーツブランド、猫耳ヘッドホンのイメージキャラクターも務めており、トレンドセッターとしても注目されている。
そんなアリアナが5月10日、フランスの高級ブランド「ジバンシィ」の広告塔を務めることが発表された。
これまでとは異なる、ハイクラスな老舗ブランドの広告塔とあって、ファンは大喜び。アリアナ自身もウキウキで、「とても光栄」「ずっと憧れてきたブランド」「時代を超越した美しい洋服だけでなく、ありのままの姿を大切にし、堂々となりたい自分を目指す人を応援するジバンシィと仕事ができることを誇りに思う」という声明を出した。
発表と共にジバンシィが公開した複数の写真や動画では、アリアナが、過去に同ブランドの広告塔を務めた故オードリー・ヘップバーンの、代表作『ティファニーで朝食を』(1961)での衣装とそっくりなドレスを着ていた。ファンは「素敵!」とうっとりしたが、アンチたちから「ありのままの姿とか言ってるけど、オードリーのパクリじゃん」「(過去に)売り物のドーナツを舐めるというみっともない騒動を起こしたアリアナが、上品なオードリーになりきろうとしても無理」といった非難の声が上がっていた。
そして今回の一連の写真について、オードリーの息子ショーンが「母親をそのまんまマネしたことは、とても残念」というコメントを出したのだ。
ショーンは、米ニュースサイト「TMZ」の取材に対し、「今は亡き母に敬意を表してくれるのはうれしい。でも、アリアナのチームがオリジナルなものを創る努力をしなかったことについては、実に複雑な気持ちにさせられる」と発言。「アリアナらしい広告を創る絶好のチャンスを逃した」と述べ、母親をマネさせたスタッフたちを「解雇すべき」というなど、憤りをあらわにした。
「TMZ」は、ティーザーにチラッと映っているアリアナの首の後ろに入っているタトゥー「Mille Tendresse」は、『ティファニーで朝食を』に出てくる名セリフで、「はかり知れない優しさ」という意味のフランス語だと紹介。アリアナのヒット曲「7 Rings」でも『ティファニーで朝食を』というフレーズが出てくるなど、アリアナにとって同作は特別な映画であり、今回のトリビュート広告は、きっと彼女自身も乗り気だったはずとの見解を示している。
ちなみに『ティファニーで朝食を』のオープニングでオードリーが着用していたドレスは、ジバンシィのもの。彼女の代表作である『麗しのサブリナ』(54)『パリの恋人』(57)『昼下りの情事』(同)もジバンシィが手がけており、今後アリアナが広告などでこれらの映画に登場したドレスを着て、オードリーになりきる可能性も。オードリーは、ジバンシィの創始者ユベール・ド・ジバンシィとの間の厚い友情で結ばれ、ショーンも「オードリーとジバンシィは同義語だ」と公言しているだけに、それが実現するとまたもや論議を呼びそうだ。
アリアナが広告の顔となる、ジバンシィ2019年秋のコレクション広告は、7月にお披露目される予定。