嵐、チケットの「本人確認」強化に賛否――転売チケット“壊滅”させたファンの行動
昨年11月にスタートし、今年12月まで続く『ARASHI Anniversary Tour 5×20』。来年末でグループ活動を休止する嵐にとっては史上最大規模のツアーとなるが、入場の際はチケットの名義をチェックする“本人確認”を積極的に行う予定だという。公演まで2週間に迫り、ファンの間ではジャニーズ事務所サイドの対応に注目が集まっている。
今回のツアーは札幌ドーム、福岡 ヤフオク!ドーム、東京ドーム、ナゴヤドーム、京セラドーム大阪の5大ドームで全50公演開催し、総動員数は237万5,000人になる見込み。今年1月の京セラドーム大阪公演を終えてから、ツアーは中休みに入ったが、4月13日のナゴヤドーム公演から再開する。4月上旬には、ファンクラブ会員向けのメールが配信され、コンサート来場予定の人たちへ向けて「公演当日、ご入場時に本人確認を行います」とアナウンス。入場ゲートではデジタルチケット(QRコード)だけでなく、代表者と同行者の会員証、顔写真付きの運転免許証やマイナンバー個人番号カードなどの本人確認証明書を提示する必要があるという。
「来場者全員が証明書を持参しなければ、『ご入場時いただけない場合がございます』と注意点を記しており、ジャニーズサイドは本気で不正防止に取り組んでいる模様。その姿勢を評価する声も多く上がる一方で、転売目的でチケットを確保している人たちや、親戚や友人に借りた名義で当たった人も大勢いるとされるため、『本人確認を厳密にやったら空席祭りなのでは……』といった反応も。また、嵐のコンサートで過去にデジタルチケットを導入した時は、『顔認証』と通達しておきながら、実際は“係員の目視”だったこともあり、今回の“本人確認”がどの程度なのか気にするコメントも見受けられます」(ジャニーズに詳しい記者)
嵐のコンサートはジャニーズで最も「チケットが取りにくい」と言われ、さらに今ツアーは、20年での活動休止が決まっているだけにプラチナチケット化。これまでであれば、大手売買サイト、オークションサイトで高値で取り引きされるような状況だが、4月4日時点で購入・落札できるものはほとんどない状態だ。
「これはファンの力によるものでしょう。売買サイトに出品された分を片っ端から事務所に通報し、情報提供をすることで、転売チケットを“摘発”。4日の段階で一部掲示板やTwitterで交換や譲渡の呼びかけはあるものの、売買サイトはほぼ機能していません。熱心なファンの怒りが転売撲滅につながったのかもしれませんね」(同)
一方で、ジャニーズのファンクラブはチケット等を発送する都合上、入会は日本居住者のみ(日本国内の住所の登録が必須)としている。そのため、海外のファンは日本在住の友人などに住所を借りているケースも少なくないという。今回の案内には外国籍の人に関して、「自国のパスポートなど、会員登録住所の記載がないものは本人確認ができません」と説明書きがあるため、SNS上の海外ファンは「外国のパスポートで本人確認ができないってことは、申し込む前に教えてほしかった」「海外ファンは本人確認できないから入場断られるの? 住所借りてる人はたくさんいるよ。本人なのにコンサート見れないんだ……」「海外に住んでいてパスボートは外国。でも会員証やファンクラブから送られて来た手紙は持ってる。ダメ?」と、困惑。こうした海外在住ファンの叫びにどう対処していくのか、まだまだ課題点はありそうだ。
4月以降の公演は、ルールを守ったファンが気持ちよくコンサートを楽しめることを願いたい。