「会ったら、顔につばを吐いてやる」ほど憎んでいる実父が生活困窮!? それでもアデルに同情が集まる理由とは
世界的人気を誇るイギリス人歌手のアデル。気さくな性格でも知られるが、そんな彼女に「会ったら、顔につばを吐いてやる」と言われるほど嫌われているのが、実父のマーク・エヴァンスだ。現在彼は宅配ドライバーとして苦しい生活を送っており、娘との交流を持ちたがっていると英タブロイド紙「ザ・サン」が報道。仕事中の写真も掲載されたが、世間からは「またか」「本当に毒親」「メーガン妃の父親みたい」とアデルに同情が集まっている。
現地時間3月29日、電子版に記事を掲載した「ザ・サン」によると、55歳になるマークは数カ月前、「ヨーデル」という評判のよくない宅配会社のドライバーに転職。フルで働いても一日の収入は50~100ポンド(約7,000~1万4,000円)ほどだが、それで生計を立てているという。ちなみに、アデルの資産は1億4,000万ポンド(約202億円)以上と推測されているが、マークの友人いわく「関係を修復したいのは、アデルの金が目当てなのではなく、孫と交流したいからなんだ。アイスクリームとか買ってあげたいんだよ」と説明した。
アデルは、彼女が3歳の頃に家族を捨てたマークとは、あまり交流を持たずに育った。女手ひとつで自分を育ててくれた母親ペニー・アドキンスとは強い絆で結ばれており、「成功できたのは母のおかげ」「母は親友」だと感謝。「Million Years Ago」など母に捧げる歌をつくり、2013年には60万ポンド(約8,600万円)のマンションもプレゼントしている。しかし、父親のことはとことん嫌っている。自分と母親を捨て、父親らしいことをほとんどしてこなかった無責任な男であり、タブロイド相手にプライベートなことをベラベラしゃべった挙げ句、小さいころの写真を提供したりもするからだ。
マークは11年に「ザ・サン」の独占取材を受け、ウェールズからロンドンに移住した87年夏、パブでぺニーに一目惚れし、同棲を始めたと告白。アデルが生後9カ月になる頃にはペニーと破局していたが、「別れた後もしばらくは、父親として育児に参加していた」と説明。だが、自分の父親をがんで亡くし、悲しみを酒で紛らわすようになり、「毎日ウォッカを2リットルと、(ベルギービールの)ステラアルトワを4.5リットルほど飲む、酒浸りの生活」を送るように。そんな情けない父親の姿を見せまいと、アデルの前から姿を消したのだと弁解。そして、アルコール依存症だった自分を恥じ、「娘が自分を必要としていた時にそばにいてあげられなかった、腐った父親だ」と懺悔した。
マークは12年にも「ザ・サン」の取材を受け、「娘が交際する男たちとうまくいかないのは、幼少期に自分が出て行ったせいだ」との見解を示したが、これにアデルが激怒。この直後に受けた米ファッション誌「VOGUE」のインタビューで、「実は、父とは関係を再建していこうと思っていたのよ。でも、奴はしくじった。もう二度と私から(父に)連絡することはないわ。それほど私を怒らせたのよ。10年後にのこのこ戻ってきて、“娘が男とうまくいかないのは、もしかしたら自分の責任かも”ですって!? 私の人生について、よくもコメントしたわね。はらわたが煮えくり返るわ」とまくし立て、「次、もし会うことがあれば、顔につばを吐いてやる」と絶縁をたたきつけた。
これを受けてマークは英タブロイド紙「デイリー・メール」の取材を受け、「娘は本当にそんなことを言ったのか? 信じられない」と驚きつつ、14歳の時にアデルには事情を説明して、ふがいない父親だったことを謝り、許してもらったことや、ペニーの後に付き合った女性との間にキャメロンという名前の息子をもうけたこと。異母きょうだいであるアデルとキャメロンとは交流を持っていることを明かした。ちなみに、このキャメロンは16年に「ザ・サン」の取材を受け、アデルとはほとんど交流がないと明かしている。
13年、マークは再び「ザ・サン」の取材を受け、がんを患ったと激白。「がんで死ぬ前に、娘、そして娘が産んだ孫に会いたい」と弱々しく訴えた。当初アデルはスルーしていたようだが、15年にマークは「ザ・サン」の取材を通して、自分の母親ローズが仲介する形で娘と和解したと発表。「ちょっとした誤解だったんだよ。アデルとオレの仲は良好だ」「関係を修復しているところだ。すべてうまくいってる。これ以上は話したくないけど、我々の仲は大丈夫だよ」と、やっと手に入れた親子の絆を大事にしたいと語った。