「娘は自力で名門校に入った」と自慢していたドクター・ドレー、寄付金と娘の「パパがUSCに行けって~」発言で大炎上
治安が非常に悪いカリフォルニア州コンプトンの貧困家庭に生まれ育ち、ラッパー/音楽プロデューサーとして大成功を収めたドクター・ドレー。音楽プロデューサーのジミー・アイオヴィンと共に立ち上げたオーディオブランド「Beats by Dre」を14年に米アップル社に売却し、億万長者になった。
敏腕ビジネスマンとしても知られるジミーから「スニーカーを作ろう」と誘われた時、ドレーは「スニーカーなんてフ●ックだ。作るならスピーカーにしようぜ」と提案し、ヘッドホンやイヤホンをプロデュース。セレブ友達やアスリートたちに使ってもらうことでブランド力を高め、「Beats by Dre」は世界的な大ヒット商品となった。
「Beats by Dre」で財を成したドレーとジミーは、13年、名門・南カリフォルニア大学(USC)に「アートとテクノロジーを両立させられるようなベンチャー起業家を育成する」として、7,000万ドル(約77億円)を寄付。次世代のクリエイティブ・リーダーを生み出すことを目的とした志の高い投資であり、全米から高く評価された。
そのUSCは今、セレブや富裕層の裏口入学騒動の渦中に置かれている。そんな最中、ドレーの娘トゥルーリー・ヤングがUSCに進学することに。大喜びしたドレーは、大学から送られてきた入学許可証を持つ娘とのツーショット写真をインスタグラムに投稿。「オレの娘は自力でUSCに入った。オレは(裏口入学騒動で罪に問われそうなセレブと違って)服役しなくて済むな」という文章からも得意げな様子がうかがえる。
しかし、すぐにこの投稿を削除しなければならなくなった。昨年5月、トゥルーリーがドレーとの2ショット写真をインスタに投稿した際に添えた「パパがUSCに行けってプッシュするのよね」という一文が、「本人は望んでいないのに、パパの力でUSCに行くことになりそうという意味じゃないか!?」と大炎上したからである。
「パパの力」とは言うまでもなく、6年前に大学に寄付した大金のこと。「7,000万ドルも寄付してれば、ノーチェックで入学させてもらえるだろう。裏口入学と大差ないのに、なんで得意げなんだ!」というバッシングや、「自分の意思とは関係なく裏口入学させられた子どもたちがかわいそう」という意見がネットに飛び交い、大騒ぎとなったのだ。
そんな中、先週末、インスタグラムのストーリーに「努力が報われた。映画学科に入れたわ」と、トゥルーリーがうれしそうな顔で報告。そのため「(昨年5月に)ドレーに“USCに入れよ” と意見された時は、“うるさいオヤジ”だと感じたかもしれないが、最終的には彼女自身がUSCに入ると希望し、自らの力で入学許可を手にした」という線が有力だとみられている。
この騒動について米ニュースサイト「TMZ」の突撃取材班から意見を求められた、コメディアンで俳優のD ・L・ヒューリーは、「子どもを(いい方向へ)導くのが親の役目じゃないのか」とドレを擁護。自分の娘もUSCに通っているヒューリーは、「大学側が7,000万ドルを寄付した男の気持ちを忖度して子どもを入学させたとしても、誰も文句言えないだろうよ」との見解を示した。TMZのコメント欄には、ヒューリーの意見に「確かに人生を先導するのが親」「USCも私立校だし」と同意するコメントが多数書き込まれた。
ちなみにドレーは6人の女性との間に、7人の子どもを儲けている。08年には当時20歳だった次男を薬物の過剰摂取で亡くす不幸に見舞われたため、道を外れてほしくないという思いから、末っ子のトゥルーリーには口うるさくなってしまうのかもしれない。
なお、トゥルーリーの母親が産んだドレーの四男トゥルイス・ヤングのインスタの自己紹介欄には、騒動の前まで「USC」と書かれていたため、ドレーの子どもは2人もUSCに進学したということになる。7,000万ドルの寄付金が2人の入学に際しどう影響したかは不明だが、ドレーは自分が得られなった名門大学で学ぶというチャンスを我が子に与えられたことを喜んでいるはずだ。