子宮筋腫、摘出手術の体験記【腹腔鏡手術】――やってよかった? 術後1カ月before/after
術後1カ月。気がかりなのは、そもそもの問題であった「頻尿」が、劇的改善をみせていないことだ。トイレに行きたくて夜中に目が覚めることは、ほぼなくなったものの、飲み会では誰よりもトイレに立つ回数が依然、圧倒的に多いのだ。
検診時に相談してみたところ、子宮筋腫で圧迫されていた膀胱が元の大きさに戻るスピードには個人差があることと、また、頻尿だと意識しだすと気になってすぐトイレに行きたくなってしまうこともあるので、「貯める」意識を持つといいと言われた。
そして、頻尿とともに問題であった「下腹の出っ張り」については、この通りで(画像3)、かなりスッキリしたことがわかる。スカートがもともと小さすぎたため、アフターでもきつそうなのはご容赦いただきたい。
なお「生理前に腹がしくしく痛む」は明らかに改善し、まったく気にならなくなった。一方で、手術前後で生理痛が軽くなったという実感はなく、生理初日に鎮痛剤を飲む状況は以前と変わらない。ただし、術後しばらくの生理は、それまでと少々具合が違うそうで、これは時間がたたないとわからないところもある。
検診は次回、術後半年後に受けるものが最後になる。
手術を受けての感想:やってよかったとは思うが……
術後2カ月の今、個人的には子宮筋腫の手術をして良かったと思っている。
ただ、私の立場が「フリーランスなので休みの都合をつけやすい」「手のかかる小さい子どもがいない」「東京在住」と身軽だからというのもある。術前に4回来院、術後も3回来院するというのは、それだけで気持ちが折れる人はいるだろうし、地方在住の人はさらに厳しいだろう。手術時は家族の付き添いもいるのだ。
そして術後の腹の猛烈な張りのことを思うと「再発し、また手術をして」という人がどんなに大変かと思う。このまま再発なく逃げ切りたいが、子宮筋腫は発生原因がわからないゆえに、明確な予防法もないのが悩ましい。未知ゆえに、いわゆる子宮教的なトンデモ情報が跋扈してしまっているというのもあるのだろう。
私にできることと言えば、自治体の子宮がん検診のたびに、前に子宮筋腫を取ったので再発してないか見てほしい、と検診時に伝え、再発してしまったら、いち早く見つけること。そして、そのときの年齢に応じ、今度は薬物療法にするか、手術にするか、そして手術の際はまた腹腔鏡にするか、UAEにするか選択することだろう。
数年後「子宮筋腫再発編」と記事を書いていないことを願いたい。
石徹白 未亜(いとしろ・みあ)
ライター。専門分野はネット依存、同人文化(二次創作)。著書に『節ネット、はじめました。』(CCCメディアハウス)。
HP:いとしろ堂