子宮筋腫、摘出手術の体験記【腹腔鏡手術】――やってよかった? 術後1カ月before/after
40代女性の3~4人に1人は抱えている子宮筋腫。下腹が出たり、頻尿や貧血になったりと、生活の質は下がるが、命には別状はないため、手術まで踏み切りづらいのが、子宮筋腫の悩ましさだ。今回は、筆者の腹腔鏡下手術体験記と術後の実感をつづる。
子宮筋腫の大きさ:「とんでもなくデカく長いウンコ」
手術において一点、今でも後悔していることがある。取った子宮筋腫を生で見るのが楽しみで、指で触ったりしてみたかったものの、手術付き添いで来てくれた家族との事前調整が甘かった。
私が麻酔で寝ている間、病院側では家族に取った子宮筋腫の現物を見せ、その際に「麻酔が切れたらご本人にも見せますか、それとも病理検査にすぐ回しますか」と聞いてくれたというが、そこで家族側が「病理検査に回していいですよ」と言ってしまい、子宮筋腫とは会えずじまいだった。付き添ってくれた以上文句も言えない。
画像2はのちに病院から見せられた子宮筋腫の写真になる。下に定規が置かれており、その大きさがわかる。この写真は病理検査後のため筋腫は切断されているが、取り出した時点で、筋腫は3つあったそうだ。
なお、以下は筋腫を生で見た家族のコメントになる。
「白い。見た目は上ミノ。3つの筋腫の大きさと形は、一番小さいものは“豆”、中は“にぎりこぶし小”、大は“とんでもなくデカく長いウンコ”に近い。大は厚さも3センチ以上はあった。あれを、どうやって恥骨の上の5センチほどの傷から取り出せたかが不思議」
筋腫の総重量は720グラムだった。焼肉屋で上ミノを頼むと100グラム前後で出てくるケースが多いが、大体それの7皿分ということだ。
手術後~2日目:ひたすら「ダル重」
手術後、体には4本の管が刺さっていた。
1)尿管
2)おなかにドレーン
3)背中に痛み止め
4)腕に点滴
1)2)は翌日(2日目)に抜け、3)4)は3日目の午前中に抜けた。管は痛くはなく、ついたまま眠れるのだが、やはり違和感はあるので、抜ければ抜けるほどほっとする。こういったものが「刺されっぱなし」の方は、つらいだろうと思う。
傷は腹腔鏡が入った3カ所の穴と、補助下手術(リンク)のため恥骨、陰毛が始まる辺りへ水平に入れられた5センチほどの傷。この水平の傷は1週間ほど、起き上がるたびにピリピリ引っ張られるような軽い傷みと違和感があった。
手術当日~2日まで、点滴や服薬で鎮痛剤を使っていたが、その後、鎮痛剤は使わなかった。しかしくしゃみをするとおなかにかなり響いて悶絶するのは、その後1週間ほど続いた。
入院は4泊5日。暇だろうと確定申告の準備をして行ったものの、手術当日は「スマホの画面の光がとにかくしんどい」、2日目も「初日よりはましだけど、やっぱりスマホやパソコンが光っているのがしんどい」状態だったので、ひたすら寝ていた。この間、体温は37度と38度の間をいったりきたり。血圧は最低40~50、最高80~90と低く、術前ではまったく無縁だった貧血の症状も出ていた。