「女は大学行くより整形したほうが幸せ」化粧と整形に猛進する「S Cawaii!」のトンデモ価値観
次の企画は韓国コスメを自腹で購入し、ガチ検証した「日本で買える韓国最新ベストコスメ!」です。ほかの企画と同様に、アイシャドウ・アイブロウ・アイライナー・マスカラと、アイメイクのフルコースが続きますが、ここではアイメイク以外のチークとリップの使用方法も登場します。「アイメイクが薄くなったらココを盛るのが正解(ハート)」ということらしいですが、写真を見る限り、カラコン・まつ毛・涙袋いずれも鬼盛りのアイメイクで、筆者の目には“薄い”からは程遠いのが実情。エスカワ読者には薄いのかもしれませんが、 同誌の“薄い”の基準を信じて、リップやチークを盛るのは危険ですよ! と注意喚起させていただきたいところです。
■炎上しかねない“名言(迷言)”のオンパレード
最後に紹介するのは「コンプレックスを殺したら人は幸せになれるのか?新・整形白書Ⅱ」。そうとうなパンチ力がありました……。整形手術により、人生が変わった9名の女性の経験や費用、写真と共に、数々の“名言(迷言)”が並んでいるのですが、この“名言(迷言)”が大問題なのです。
「可愛くなって、男にフラれても次があるって初めて思えるようになった」とあるのですが、忘れかけていたブルゾンちえみのギャグ「地球上に男は何人いると思っているの?35億!」を早急に思い出してくれ! とツッコまずにはいられませんでした。35億人もの男性がいれば、美容整形をしなくても次が現れそうな気がします。
次に出てきた“名言(迷言)”は「おなかが痛いなら内科、目が悪いなら整形外科」というもの。そこは眼科でしょ……と冷静にツッコミを入れている自分の方がバカバカしくなってきますが、まだまだ大喜利のようにパワーワードが並びます。
「360度、全パノラマ可愛くないとSNS時代は生き抜けられない」という“名言(迷言)”は、小顔&脚長加工を酷使した写真をSNSに投稿し続けた結果、記者会見写真とのスタイルの違いに総ツッコミを受ける工藤静香&koki,親子に対するディスりでしょうか?
極めつけは「女は大学行くより整形したほうが幸せになれると思うんです」と、今にもネットで大炎上しそうな“名言(迷言)”が飛び出します。入試の際、女子学生に対して一律減点した医大が猛批判を受けた一件を知らないのでしょうか……。平成も終わろうとしている中、「女は学力より容姿」なんて、まるで戦後のような言葉にびっくりです。
「S Cawaii!」が提案する“カワイイ”に近づくためには、メイク研究など絶え間ない日々の努力が必要だとわかりました。さらに、その先の美容整形も視野に入れるとなると……。「カワイイ」への道は果てしないです。しかし、美容整形やメイクで完成されたハリボテのカワイイだけで、「すべてが解決(ハート)」すると本気で信じているのだとしたら……。「女は大学行くより整形したほうが幸せになれる」「男にフラれても次があるって初めて思える」といった言葉は、“男に評価されないと幸せになれない”と同義であるだけに、男目線のカワイイに縛られていては、永遠の地獄なのではないでしょうか。学力や内面もバランスよく磨いていく方が幸せになれる思います!
(藤本なつき)